PageTopワーホリネット | ワーキングホリデーとは
202506107089

虫やキノコが激減のイギリス  気候変動の影響だけではない?

虫やキノコが激減のイギリス  気候変動の影響だけではない?
色鮮やかなSmall Tortoiseshell

 とても肌寒い日が続いていたのですが、やっと少し気温が上がって、晴れ間も増えてきた北イングランドです。
ここ数年、実はずっと気になっていたことがあります。それは年々見る蝶を含む虫の数が減っていることです。

私の家ではいつも子どもと一緒に春先(3月終わり頃から)からButterfly Conservationという団体が催す「Big Butterfly Counts」というアプリイベントに参加しています。
※蝶を目撃したら、その場所と数をアプリで報告できるというもの


それが、以前は近所の公園や海岸沿いの草原にあるネトル(西洋イラクサ)の上で団子になっているSmall Tortoiseshell(日本のコヒオドシチョウに該当)の幼虫の群を見かけていたのですが、過去3年はまったく見なくなったのです!
違う場所でも、まるで何かを申し合わせたように、本当にぱったりといなくなりました。


虫やキノコが激減のイギリス  気候変動の影響だけではない?
綺麗な青色のイトトンボも!

 花粉を運んでくれる大事な役割をしているチョウやハチたちはどこに姿を消してしまったのか…。蛾ですら、前ほど種類がいなくなりました。またこれは何が関係しているのかわからないのですが、森歩きであんなにたくさんみていた多種多様なキノコも、それこそほとんど見かけないのです。
数年前に、ニューカッスル大学の教授が、LEDライトの街灯の下で見られる蛾の種類が激減したという研究記事を出されていたのですが、やはり気候変動の影響だけではなく、電波や太陽フレアなど、目に見えない何かの影響なのかと、単純な私は勘繰ってしまいます。


虫やキノコが激減のイギリス  気候変動の影響だけではない?
ハチさんはお仕事中

 虫は小さく、話しができない者たちですが、その行動やシグナルをしっかり受け取って、自分の情報収集アンテナを張っておきたいなと思っています。
特に家の近くは毎日必ず目にするものがあるので、何かいつもと違うことがあると気が付けるのは、防災の面からもいいことですよね。
ニューカッスルでは少し足を延ばすと、まだまだ自然が豊かな場所もあります。時折虫を捕っては観察し、放してをしながらですが、地域にある自然をどう守っていくかを考えたいなと思います。


【参照】

『LED streetlights reduce insect populations by 50%』(26 Aug. 2021)
https://www.ncl.ac.uk/press/articles/archive/2021/08/ledstreetlights/


『Butterfly Conservatioin』(公式サイト:英語のみ)
https://butterfly-conservation.org/



2025年06月10日(火) written by Muchiko from (イギリス)
Comment(0)


イギリス関連の記事

この記事へのご感想は以下のフォームからどうぞ

お名前 [必須入力]
コメント [必須入力]
5000文字まで。(コメントにリンクは書き込めません。)
※記事の内容に沿わないコメントはお控えください。
※質問やお問い合わせはお控えください。