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イギリスで日本文学を読む

イギリスで日本文学を読む
読書会はお洒落なカフェで
 普段イギリス人とお話をしていると、彼らは本当に読書好き(映画も好きですが)なんだと感心させられることがよくあります。その傾向に着目し、私もここイギリスで読書会を開くことにしました。しかし、この読書会は日本文学を専門とした特殊な読書会を目指しており、かつ日本文学を英語翻訳版で読もうと言う試みで行っています。日本文学をより多くの人に知ってもらおう、そして楽しんでもらおうという企画ということで、あえて原書ではなく英語翻訳版を読むことにしています。
メンバーを募集してみたところ、イギリス人3人、アメリカ人2人、中国人1人、日本人2名の実に様々な読書愛好家たちが集まってきました。現在までに、村上春樹の「国境の南、太陽の西」や、三島由紀夫の「愛の渇き」、小川洋子の「博士の愛した数式」、夏目漱石の「坊ちゃん」を皆で読んできました。村上春樹は海外の読書愛好家たちにもとても人気が高く、新作の「1Q86」はイギリスでも大変注目されています。

私たちの読書会では小川洋子の「博士が愛した数式」、夏目漱石の「坊ちゃん」が全会一致の大評判でした。小川洋子の巧みなクリエイティビティーと100年前の作品とは思えない夏目漱石のモダンな切り口が海外の読者にも身近に共感できユーモアを感じることができたようです。三島由紀夫の作品はその文学性の高さを認めつつ、非常に日本的な文化背景や風情に異国情緒、違和感を持ってしまった読者もいたようです。

海外の方の日本文学に対する様々な観点を垣間見ることができて、なかなか面白い機会なので、私も非常に楽しんでいます。課題本はメンバー全員で話し合って決めています。次回作は、桐野 夏生の「OUT」。いったい、どんな意見や感想が飛び出すのか今から楽しみです。


2011年11月25日(金) written by あっこ from (イギリス)
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