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200906092827

英国から語学教師が減る?

英国から語学教師が減る?
エディンバラ大学で行われたデモの様子
(アドレスの記事から転載)
5月末のこと、日本語教師をしている友人からメールが来て驚きました。その内容とは「語学教師の解雇に対するデモについて」。
なんと、昨年から続く金融危機とやらで、大学もその痛手を被ってしまったよう。ウエストミンスター政府は、教育であれば科学や工学の学科にその予算を限定する動きがあり、結果として大学に予算不足による打撃が広がりました。そしてそれを緩和するため、語学系の学科を無くすという案が英国の大学レベルの教育施設で考えられはじめたようです。手始めとして大学が考えたのが、学位を持たず、例えば資格のみで大学で働いている“語学教員”から解雇してしまおうということで、友人のメールはこれに対するデモの案内でした。今月末には、解雇が実行されるかもしれないということですが、大学レベルにおいて、実践的科目とみなされている科学や工学が優先学科として取り扱われ、それを学ぶための基本のツールである『言語』がなおざりにされるという実態に、ちょっとした矛盾があるようにも思えてきます。

デモはもちろん、友人が個人的に先だってやるものではなく、各大学には、そこで働く教員やそこで学ぶ生徒たちのための組合があるので、その組合員がデモなどについては計画を立てます。英国では、学ぶ生徒の権利もかなり重要視されており、生徒自身が、『学ぶ権利』のために声をあげることはしばしば。今回の言語系の学科の教員解雇についても、例えば「授業の質がさがる」「教員1人に対する生徒が増えすぎて満足いく授業がなされないのでは」と言ってデモ参加を決意した人も多いようでした。

さてエディンバラ大学で先立って行われた、この解雇政策に関するデモには400人もの言語を学ぶ生徒や教員が参加したようです。結果がどうであれ、まずは意見を声に出して言う姿勢をとることができる英国の教育。英国で日本語教員になりたいと思っている人も多いのではないかと思います。しばらくはこの事態にニュースから目が離せません。

エディンバラ大学で行われたデモの記事の詳細は下記のアドレスへ(英語)
http://www.eusa.ed.ac.uk/voice/news/3893
(”Hundreds Demonstrate Against Language Cuts-Update”)
2009年06月09日(火) written by Muchiko from (イギリス)
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