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YMSを終えて。。 その1 Tier2への切替

YMSを終えて。。 その1 Tier2への切替

 この記事を読んでいるみなさんは、イギリスのYMSをやろうとしている人、今YMS真っ最中の人、またはYMSを経験した人などなどがいると思います。私自身も2009年の春に新ルール後初のYMSでロンドンに渡り、2年が経ち、会社のビザスポンサーの元、ロンドン生活3年目に突入しました。今回は、YMSからTier2 (General)への切り替えにまつわるエピソードを紹介したいと思います。

イギリスのビザシステムは移民局(UKBA)が管理していて、とても頻繁にルールが変わります。政党がブラウン首相率いる労働党からキャメロン首相率いる保守党に変わってからは、特に移民削減政策に力を入れているので、毎年(というかルールは毎日変わっているので、日ごとに?)厳しくなっています。折からの不景気と失業率の高騰(日本だと大体5%前後ですが、イギリスは10%前後です)により、イギリス国民、もしくはビザの必要のないEU圏の国籍の人や、永住権を持っている人を優先的に採用しなくてはいけないため、今までワークパーミットと言われていた労働ビザ、Tier2 (General)はハードルが上がっているようです。もともとイギリスは英語圏で経済的にも豊かで、且つ、金融業が主な産業なので、世界中から優秀な人材が流れ込み、それにより、ある意味イギリスは恩恵を受けてきました。しかし、長期的な視点で見てみると、それは自国民の教育レベルの低下や他国との競争力の低下に繋がり、結果、高度な技術を要するゴールドカラー系の仕事は優秀な外国人、そしてジャニター(清掃員)やナニー、ケアワーカーなどの職種もイギリス人には人気がないので、外国人、そして、ホスピタリティー系の仕事はヨーロッパ系の移民、とイギリス人の失業者が大量にできるシステムになってしまいました。

そういうことも踏まえた上で、今まで比較的ルールの緩かった労働ビザに数の制限を付けて、さらに、条件の引き上げも行った結果、今年の4月からTier1と呼ばれる無制限にあった高度技能者ビザは実質廃止(まだあることにはあるのですが、年間1000件で条件も厳しいです)、Tier2 (General)も年間2万件に制限ができ、さらに職種への制限もできたので、今までは大丈夫だった美容師や調理師なども、リストから除外されてしまいました。しかし、どんなに制限をつけてもどうしても、UK/EU以外の人じゃないとできない職種もあるので、ちゃんと条件をクリアすれば問題なくTier2 (General)は発給されるのですが、そこに人数制限ができたので、難しくなってきています。個人的には、Tier2よりももっとちゃんと見直してルール変更をした方がいいと思うビザカテゴリーもあるのですが、イギリスの雇用問題に直接結びつく労働ビザの強化は、保守党を支持する人たちに人気なので、デイビットキャメロンは何万人規模の移民削減を大々的にマニュフェストに入れた結果、まず、労働ビザの強化を始めたようです。

まず、Tier2というカテゴリーには何種類かあり、おおまかに分けて、Tier2 (General)、Tier2 (ICT)、とその他のTier2(スポーツ選手、宗教関係者、など)があります。ICTとは、駐在員ビザのことで、これには人数制限がないので、イギリスの支社に本社から駐在員として働くときに使います。普通の労働ビザと言えば、Tier2 (General)になり、そのなかでも、Shortage Occupationとそれ以外に分かれています。Shortage Occupationとは、今人材が足りていない職種のことで、そういう職種のビザから優先的に発給されていきます。今日の時点ではお医者さんやエンジニア系の物が多いようです。

通常、Tier2 (General)をスポンサーしてもらうためには、スポンサー側(雇用者側)にCertificate of Sponsorshipという1人につき1つ発給できるCertificate(と言っても、紙ではなくてオンライン上の番号)がちゃんとあることが一番重要です。それがあったら、次に自分自身の仕事内容やお給料、学歴、英語力、などの条件が必要になります。まず仕事内容は、Graduate Level以上且つUKBAのリストに載っている職種とその職種に見合ったお給料、また学歴も大学まで出ていることと英語力も証明します。さらに、Shortage Occupationのリスト以外の職種は、Resident Labour Testと言って、実際にそのポジションを1か月間募集して、Settled Workerで条件に合う人が見つからなかったことを証明します。ここまで、全部無事に書類が揃ったら、YMSからの切り替えの場合はイギリス国内からはできないので、一度日本に戻り、ビザセンターで申請をします。

次回、その2は私の個人的なTier2 (General)のエピソードを書きます。
ちなみに、ビザのルールは本当によく変わるので、私が申請をした時のルールが明日にはまた大幅に変わっているかもしれませんので、ちょくちょくUKBAのウェブサイトをチェックすることをおススメします。
2011年06月28日(火) written by Ayako from (イギリス)
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