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スコットランドの処方箋料、完全無料化へ

スコットランドの処方箋料、完全無料化へ

この4月1日からスコットランドでの処方箋料が無料化が実施されることになりました(これまでは1回につき、3ポンド)。
これによって、イギリス国内で唯一、処方箋料を払わなければならない地域はイングランドのみとなりました。

しかも、イングランドではこれとはまったく逆の動きが見られ、同日から20ペンスほど値上げされ、1回につき7ポンド20ペンスの処方箋を支払わなければなりません。

ただし、60歳以上や16歳以上の人、入院中の人、身体障害者、生活保護受給者、妊婦などは引き続き、自己負担なしの恩恵が受けられます。
また、持病を持っている患者など定期的に薬が必要な人には「前払い制度」というものがあり、週に2ポンドで薬を受け取ることができます。

1948年に国民医療保険制度(NHS)が出来た当時は、処方箋料はイギリス全国で無料でしたが、1950年代から有料化されました。その後、時代を経て、
ウェールズは2007年に、北アイルランドは2010年に処方箋の自己負担制度を完全に廃止。

スコットランドでも2007年から段階的に料金の値下げが進み、今回晴れてウェールズ、北アイルランドの仲間入りをしたわけです。イギリスの連邦王国の特徴が、ここまで医療にも反映されているというのは、興味深いですよね。

ちなみに、イギリスでは、GP(地域のかかりつけの診療所)に登録し、そこから発行してもらった処方箋を持って、薬局にて薬を処方してもらう仕組みになっています。

ウェールズ、北アイルランド、スコットランドのように完全無料化した方がいいのか、イングランドのように健康でお金のある人のみが処方箋料を払うというシステムの方がいいのかは一概には言えませんが、いずれにしても日本にはまだない制度。将来の日本の医療システムのヒントになるかもしれませんね。

2011年04月08日(金) written by Miyo from (イギリス)
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