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Nigel と Nigella、二人の料理人

Nigel と Nigella、二人の料理人
Nigella Lawson
日頃、イギリスのテレビの文句ばかり言っているわたしなのですが、日本のおもしろいテレビに比べても一つ絶対に勝っているものは料理番組です。アメリカではフードチャンネルと言って24時間料理番組を流しているくらい食べ物を見るのが好きな国民性なのですが、そういう環境にいると料理人も単なる料理紹介ではなくて、エンターテイメントを追及した料理人になり、とてもハイクオリティーの料理番組を沢山輩出します。さすがにエンターテイメント王国、アメリカには敵わないのですがイギリスも日本に比べたらレベルの高いよい料理番組をいくつか放送しています。
世界中でとても有名な料理番組を持ってるイギリスのシェフ、といえばみなさん、ジェイミーオリバーやゴードンラムゼーを思いつくと思います。ジェイミーオリバーはキュートなルックスと独自のコックニーを早口でしゃべりながら、比較的家庭的な料理を作ります。クリスマスシーズンにはジェイミーオリバーの家族総出で(娘たちやおばあちゃん、お手伝いさんまで)ターキーを焼いたり、パンケーキを焼いたり、なかなかコージ―です。ゴードンラムゼーは、日本のコンラッドでもレストランを出しているのですが、高級料理系で、ラムゼーのヘルズキッチンなど、なかなかコントロバーシーな番組をいくつか持っており、どちらかというと家庭では再現し辛いホテルのレストランメニュー、的なお料理が中心です。

Nigel と Nigella、二人の料理人
Nigel Slater
(c)BBC
今回ご紹介したいシェフは、ナイジェルとナイジェラのお二人です。この二人は名前は似ていても、お料理スタイルといい、番組の構成をいい、性格といい、ま逆で二つを交互に見るととても面白いです。まず、ナイジェラは見た目は30代後半?くらいのとても美人なブルネットの女の人で(本当は50歳くらい?)、ものすごくスタイルがいい(痩せてはいないけど)セクシー系の人で、彼女のキッチン(自宅?アメリカやイギリスの料理番組は実際にシェフのお家のキッチンで収録しているときもある)はいろんなツールが赤やピンクでかわいらしく、キッチンのデコレーションも1年中クリスマスみたいなにぎやかな感じです。彼女の見た目、性格、とキッチンと彼女の作るお料理がとてもマッチしているのが、このショーの見どころだと思います。なにしろ彼女の作るお料理は豪快!バターもお砂糖も目分量でぼんぼん入れて行って、オーブンをバタバタ開けたり閉めたりしながらものすごくおいしそうな手作り料理を作ります。彼女の作るお料理はどれも家庭で簡単に再現できそうな、しかも、疲れて仕事から帰ってきた日の夜ご飯レシピ、遅く起きた日曜日の朝のレシピ、など手近にある材料で無理なく、ものすごくおいしそうなお料理を、というのがとてもうれしいところです。ナイジェラ自信もお料理を作りながら、おいしそうを連発して、つまみ食いをしたり、どんだけチョコレートが好きかを熱弁したり、ともかく、おいしいものを食べない人生なんて考えられな〜い!と言った感じで、わたしもものすごく同感なので、ついつい見入ってしまいます。その中でも気に入ったレシピは真似して作ったり、アレンジしたり、本当にわたし好みのお料理ばっかり次から次へと出てくるので、どうしても見逃せない番組です。
もう一人のシェフはナイジェル。彼はナイジェラのま逆で、繊細そうな草食系男子(というか、おじさん)で、彼の料理も基本的には家庭料理だけれど、ものすごーく丁寧に丁寧にスパゲッティ―の1本1本まで気を配りながらお料理をするシェフです。シンプル、かつ新鮮な素材(彼は家庭菜園が好きでハーブなどはいつも自分のお庭からぷちぷち切って使ったり、他の家庭菜園愛好家に会いに行くコーナーもある)で作るハーティーミール、という感じです。彼のお料理もさることながら、お皿の盛り付け方やデコレーションの仕方など、本当に丁寧なので参考になるポイントが沢山あります。また、彼は自分のお料理が出来上がって味見をするとき、あまりのおいしさに目をつぶったままうなったり、地味ながらもなかなか惹かれる番組を展開しています。

日本のテレビ番組は得てしてとてもクオリティーが高いしおもしろいので大好きなのですが、一つイマイチ!と思うのが、料理番組です。まず1時間全部をお料理に割くという番組も滅多にないし、あったとしてもタレントが出てたり、シェフ一人でエンターテインというスタイルは見たことがありません。また、なぜか日本の料理番組はあらかじめ材料がちゃんと計ってあったり、小さいお小皿に分量がちゃんと入ってたりして、こんなこと家でやってる人いないよな〜、と思ってしまいます。イギリスやアメリカの料理番組は本当におもしろく、色々なレシピを知りたい人からただ単においしい食べ物を眺めていたい人まで十分に満足させてくれます。日本人はほかの国に比べて断然みんなお料理が上手だし、自炊もよくする国民性だし、とてもグルメなのですが、お料理番組だけは、イギリスやアメリカの方が勝っているな、と思います。
2011年01月25日(火) written by Ayako from (イギリス)
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