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青い目のサムライ−舞台『Anjin』を観る

青い目のサムライ−舞台『Anjin』を観る
カッコいい『Anjin』のポスター
先日ロンドンに日英共同プロジェクトとして制作された舞台『Anjin』を観に行きました。
オランダ船員の中に混じって、日本名の由来でもあると言われる水先案内人(按針)・航海人として予期せず日本へ漂着と言うかたちでやってきた英国人ウィリアム・アダムス。徳川家康と彼の外国顧問としての交流が、鎖国政策に向かった日本の背景とともに描かれています。
徳川家康は俳優市村正親さん、ウィリアム・アダムスには英国俳優Stephen Boxerさんが扮し、各々お国言葉で(字幕はそれぞれ電子掲示板に表示)熱演していらっしゃいました。
笑えるポイントも多くあり、例えばスペイン人宣教師が彼らからすれば異教徒同然である英国人(当時の国政上敵同士であった)ウィリアムの言葉をまるで悪人のように疑わしい方向に通訳するところなど、当時の背景も垣間見られるものでした。

他にも印象的シーンは多かったのですが、大坂城に留まっていた淀君を演じられた女優、床嶋佳子さんの演技は鬼気迫るものがありました。子を守ると言うより豊臣の「血」を守るのだ「憎むは家康」と言う空気がひしひしと伝わってきました。

ウィリアム・アダムスには英国に妻子がいたと言うのは、実は舞台で私は始めて知ったのですが、それを考えると遠く異国に来て、当時の将軍である徳川家康に顧問として付き添い、一方で祖国を思いながら心の中では帰ることができないと言うことを悟っていたかのような彼の生き方は、心身ともに裂かれるような葛藤が日々あったのではないかと思ってしまいます。

さて、今年は2013年。英国では『Anjin』をはじめ、多数の日英イベントが計画されています。と言うのも、1613年に日英間の外交・通商などの交流がはじまって今年で400年を迎えたのです。『ジャパン400』と言うサイトも立ち上げられ、イベントなどがチェックできます。

はるか昔のご縁があって、今があるであろう日英関係。今後も両国間の相互理解が深まっていくことを願わずにはいられません。

『ジャパン400』
http://japan400.com/ja/

2013年02月12日(火) written by Muchiko from (イギリス)
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