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ロシアによるウクライナ軍事侵攻に対するカナダの反応 

ロシアによるウクライナ軍事侵攻に対するカナダの反応
ウクライナ支援イベント
『YVR Screen Scene For Ukraine』

 3月も後半になり、雨はいまだに多いものの、小春日和も増えてきたカナダ西海岸地方。バンクーバー地方では、毎年『桜の開花レース』の先頭を切るエゾヤマザクラが満開となっています。クロッカスも蕾を見せ始め、西海岸の春はもうすぐそこ、といった感じです。
 2022年2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始しました。移民国家であるカナダには沢山のロシア系、そしてウクライナ系の人々が生活しているため、軍事侵攻のニュースはかなりの衝撃としてカナダ全土に伝わりました。カナダ全土の各都市でロシアへの抗議集会が行われ、反戦が訴えられました。カナダ政府はウクライナ難民の受け入れを表明しており、人数制限なし、手数料なし、最大二年間の滞在を保証しています。また、移民を希望する人は新たなファミリー・スポンサーシップ・プログラムを通して移民申請が可能になるとしています。

 また、ロシアへの反感がじわじわと広がり、日本でもロシア料理店が心無い人々によるヘイトクライムを受けたように、幾つかのロシア系コミュニティーが何らかのヘイトクライムを受ける事態に。バンクーバーのキツラノ地区にあるロシア系コミュニティーセンターは、何者かによって入口周辺をウクライナ国旗の色である黄色と青のペンキで落書きをされる被害に遭いました。皮肉なもので、そのコミュニティーセンターの利用者の80%以上はウクライナ系の人々なのだそうです。私自身、一昨年〜去年にかけてヘイトクライマーによる『コロナウィルスによる東アジア人ヘイト』のターゲットになる可能性もあったので、彼らが現在置かれている状況にとても心を痛めています…。


 学校の動きですが、生徒の中にはロシア系、ウクライナ系の生徒もいるため、今回のロシアによるウクライナ侵攻に関してクラスで話すかどうかは各学校によって対応が異なるようです。私の子供達が通っている学校ではロシア系・ウクライナ系の生徒たちへの配慮として、率先してクラスで話す事はせず「今回の事は各家庭でお話しして下さい。順序としてはこんな感じです」といった具合に「しおり」がメールで送られてきました。これはなかなか良い対応なのでは、と思います。

 ウクライナに対する民間支援の動きも広がっています。近々行われる支援イベントに『YVR Screen Scene For Ukraine』というフィルム・イベントがあります。3月30日、バンクーバーにある『VIFFセンター』にて、ウクライナ人映画監督セルゲイ・ロズニツァによるドキュメンタリー映画『マイダン』が特別上映されます。『マイダン』は2013年から2014年の冬、キエフで行われたヴィクトル・ヤヌコビッチ大統領政権に対する市民の蜂起を記録したドキュメンタリー映画。チケットは25ドルでバンド・パフォーマンスと軽食付き。現時点で参加チケットは完売していますが『参加なし・寄付のみ』なら現在も支払可能。このイベントの収益はウクライナ・カナダ議会とカ​​ナダ・ウクライナ財団によって設立された『Ukraine Humanitarian Appeal(ウクライナ人道アピール)』に寄付されます。

 コロナがようやく出口が見えて来たと思ったら予想すらしなかった事が起こり、本当にこの世界はどうなっているのかと思う日々。一日も早く、世界情勢が落ち着く事を願ってやみません。



●『YVR Screen Scene For Ukraine』●
https://www.eventbrite.ca/e/yvr-screen-scene-for-ukraine-tickets-291027339607


2022年03月22日(火) written by Saori from (カナダ)
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