カナダにおけるCOVID-19の最新情報 (１３) | カナダ

カナダにおけるCOVID-19の最新情報 (１３) 　
Latest information (13) of COVID-19 in CANADA

極渦（きょくうず）
polar vortex

今週の頭から、カナダ全域が北極からの『極渦（きょくうず）』に覆われています。
それによってカナダ全域が低温状態になり、普段は温暖なブリティッシュ・コロンビア州の西海岸地方もマイナス気温に晒されています。普段は雪が殆ど降らないこの地域で金曜日の夜から降雪が始まり、土日と降り続き、日曜日の今日は“ホワイト・クリスマス”ならぬ“ホワイト・バレンタイン”となりました。この極渦はあと数日続く予定で「早く春が来ないかしら…」と春を待ちわびる日々です。

　さて、前回から約一ヶ月が過ぎたカナダの現在のCOVID-19トータル感染者・死者数は以下の通りです（2021年2月14日現在）。

感染者数・・・825,785人(先月より117,166人増)
死者・・・・21,293人(先月より3,279人増)

　現行患者数・・・35,984人
　回復者数・・・768,508人

感染者数が多いトップ４の州は以下の通りです。

ケベック州・・・285,868人（死者　6,693人含む）
オンタリオ州・・・276,790人（死者 10,214人含む）
アルバータ州・・・128,824人（死者　1,780人含む）
ブリティッシュ・コロンビア州（以下ＢＣ州）・・・・72,750人（死者 1,288人含む）

　これまで感染者数で常に2位の座にいたオンタリオ州が、遂に1位だったケベック州を追い抜き、不名誉な1位の座に取って代わってしまいました。患者数は先月比でオンタリオ州は48,082人増、ケベック州は34,076人増、アルバータ州は11,987人増、ＢＣ州は12,633人増となりました。
ＢＣ州以外のトップ3の新規感染者数は先月の半分に減少しています。オンタリオ州とケベック州は年末年始にかけて本格的なロックダウンを行った事がこの数字に繋がったのかもしれません。アルバータ州はこれまで一度も本格的なロックダウンを行っていませんが、新規感染者数は先月の半分となっています。ＢＣ州に関しては、先月と比べ、これと言った変化は見られない結果となりました。

　感染力が高い変異種の感染がカナダでも多数報告されており、政府は水際対策を強化しています。カナダの航空会社であるエア・カナダは、今週から『バンクーバー～東京(成田)間』を含む17路線の運航を停止する旨を発表しました。カナダ政府は海外からカナダに空路で入国する人に『出発前72時間以内』『カナダの空港到着時』『14日間の自主隔離終了時』の計３回、ＰＣＲ検査を受ける事を義務付けています。
カナダの空港到着時から３日間は政府指定のホテルに滞在せねばならず、その間に行われる検査代、飲食代、滞在費等は全て自費で、その総額は大体2,000ドルと言われています。14日間の自主隔離を守らず、それが発覚した場合、6か月間の禁固、もしくは罰金75,000ドル、最悪の場合、両方が課せられる事となります。

　ワクチンの接種が昨年12月から始まったカナダですが、世界的なワクチンの供給不足により、当初予定されてた「9月までに希望者全員に接種を行う」という計画が崩れつつあります。ワクチンがスケジュール通りに供給されない為、既に一回目を接種した第１グループの一部の人々が二回目を受けられる日が未定になる、という事案も出て来ています。
カナダは先日、アメリカのバイオ医薬品企業ノババックス社と提携し、ワクチンの国内生産を開始する旨を発表しましたが、生産施設が完成するのは年内のいつか、という状況。希望する全ての人々にワクチンが行き渡り、以前の生活に戻れるのは一体、いつの日なのでしょうか・・・。　