深まるカナダの秋 | カナダ

グランビル・アイランド近くのシー・ウォーク。

１０月も最終週になり、すっかり秋の様相を呈したバンクーバー。今年は例年に比べ晴れの日が多く、所々で見事な紅葉を望む事が出来るので“紅葉狩り好き”な私としては嬉しい限りです。
さて、日本では『秋』といえば“食欲の秋”“読書の秋”と言われるように、秋の味覚を楽しんだり、秋の夜長を楽しんだりする「秋ならでは」の習慣がありますよね。うだるような暑い夏を乗り越えた後の、涼やかでいて晴れの日の多い日本の秋を好む人はとても多いと思います。

燃えるように紅葉した街路樹

ではカナダ西海岸住人にとって、『カナダの秋』とはどんなの物なのでしょう？
私の周囲で「秋が好き！」と言う人はかなり少ないですね。カナダ西海岸の夏は「カラッとしていてとても凄し易く、緑が美しく、陽も午後１０時頃まで沈まない」という事もあり、その“素晴らしすぎる夏”の後にやって来る「雨降りでジメッとして、枯葉が散り、夏時間が終るため午後４時過ぎには外が暗くなる」というマイナス面ばかりが浮き上がる秋はあまり好まれないのです。日本のように“秋の味覚を楽しむ文化”なんてものもありませんし。夏の終わり頃、道路に色付いた落ち葉を見つけ、その事で秋の訪れを知って溜息をつく人々は少なくないです。

秋に始まるスポーツといえばホッケー！

でも、カナダの秋も悪いばかりではありません。街路樹の多いカナダでは、それは見事な紅葉・黄葉並木を街中でも望む事が出来ますし、何より他季節よりもイベントが目白押し！感謝祭、ハロウィーンといった伝統行事や、スポーツファンにとっては待ちに待ったNHL（ナショナル・ホッケー・リーグ）、CFL（カナディアン・フットボール・リーグ）のスポーツ・リーグの開幕などが秋にはあります。
特にハロウィーン前の数週間は、ファームはジャコランタンを作る為のパンプキン・パッチ（パンプキン狩り）を楽しむ親子連れでとても賑わいます。
来月には早くも冬に突入し、本格的な雨季を迎えるカナダ西海岸。残りわずかとなった今年の秋を、日本食レストランで秋刀魚でも食べて私なりに楽しみたいと思います。