カナダにおけるCOVID-19の最新情報 (１１) | カナダ

カナダにおけるCOVID-19の最新情報 (１１) 　
Latest information (11) of COVID-19 in CANADA

　12月も半ばを過ぎ、もうすぐクリスマス。日本では各所で豪雪となり、否応なく冬を実感する状況となっているようですね。私が住む地域（ブリティッシュ・コロンビア州南西部）は例年通りの雨続きで、年内中に雪が降る気配は全くありません。今冬の西海岸沿いは『記録的な暖冬になる』との報道もあり、雪を全く目にしない冬になる可能性もありそうです。

　さて、前回から約一ヶ月が過ぎたカナダの現在のCOVID-19トータル感染者・死者数は以下の通りです（2020年12月20日現在）。

感染者数・・・507,795人(先月より177,292人増)
死者・・・・14,228人(先月より2,773人増)

感染者数が多いトップ４の州は以下の通りです。

ケベック州・・・176,985人（死者 7,736人含む）
オンタリオ州・・・155,930人（死者　4,150人含む）
アルバータ州・・・90,219人（死者　851人含む）
ブリティッシュ・コロンビア州（以下ＢＣ州）・・・・45,400人（死者 724人含む）

　患者数は先月比でケベック州は44,943人増、オンタリオ州は52,018人増、アルバータ州は43,347人増、ＢＣ州は19,926人増となりました。どの州も依然、新規感染者数が先月以上に増えている状況で、特にアルバータ州に関しては新規患者数が先月比の２倍になっており、深刻な状況が続いています。ＢＣ州も依然、連日700人近い新規感染者を出しており、新たな政策が求められている状況です。

　カナダは先週より米ファイザー社と独ビオンテック社が共同開発したワクチンを導入し、医療関係者・ケアワーカーといった最前線従事者を優先し、ワクチンの無料接種を開始しました。待ちに待ったワクチンがついに接種開始となったわけですが、前述通り「優先順位」がある事、そして同社のワクチンは16歳以下の子供での臨床実験記録が無いため、16歳以下の子供、そして妊婦は接種を制限される事となりました。これらの理由により、全ての希望者がすぐにワクチンを受ける事は難しいようです。ＢＣ州は来年の9月を目安に、（16歳以下の子供、妊婦以外の）全ての希望者が接種を受けられる事を目指すと発表しています。

　ワクチンの導入が開始されたカナダですが、すぐに接種が出来ない、効果もすぐに出ない事、そして依然、高水位で新規感染者が発生しているため、各州の都市部が独自にロックダウンを行っています。ケベック州は12月17日～1月10日まで、オンタリオ州は11月23日から開始したロックダウンを1月4日まで延長する旨を発表しました。ＢＣ州は２州よりも比較的マイルドなロックダウン（殆どの店舗が店内営業可など）を行っており、こちらも1月8日まで延長される見通しです。3月から続いている隣国アメリカとの国境封鎖ですが、1月21日まで延長される事が決定しました

　カナダの『クリスマス』は日本でいうところの『お正月』に匹敵する家族が集うイベントです。ですが、今年は各州で「同居家族以外を屋内に招く事」を事実上禁止しており、家族と離れて暮らす人々にとっては寂しいクリスマスとなりそうです。とはいえ、政府からの御触れを気にもせず、家族で集まる人々も多数出る事は予想されており、クリスマス後の更なる感染爆発が懸念されています。クリスマスは来年もやってきます。今はオンライン・ミーティングだって出来ます。一人一人がルールを守って、感染を少しでも減らす事に協力して欲しいと願う日々です。
　