カナダにおけるCOVID-19の最新情報 (１６) | カナダ

カナダにおけるCOVID-19の最新情報 (１６) 　
Latest information (16) of COVID-19 in CANADA

ワクチンを打つと貰える証明ステッカー

　5月に入ってもなかなか暖かくならないカナダ西海岸地方。20度を超す日がほとんど無く、外に出る時は未だに上着を羽織っています。そんな肌寒い日が続く中、先日、ついにワクチン1回目を打ってきました。私の年齢ではまだ受けられない時期でしたが、高感染地域(後述)に居住している関係で、少し早く投与して貰える事になりました。予約を入れていたので待ち時間もなく、スムーズに接種を受ける事が出来て一安心（噂では「待ち時間が長い」と聞いていたので…）。次の接種は長くて4ヶ月後だそうで、それまでちゃんと効果が続くのか不安ではありますが、取り合えず、州民の多くが1回目を済ませる事が先決なので仕方がないですね。
　さて、前回から約一ヶ月が過ぎたカナダの現在のCOVID-19トータル感染者・死者数は以下の通りです（2021年5月9日現在）。

感染者数・・・1,286,666人(先月より226,509人増)
死者・・・・・24,626人(先月より1,311人増)

　現行患者数・・・・80,789人
　回復者数・・・1,181,251人

現行感染者数(5月9日現在)が多いトップ４の州は以下の通りです。

オンタリオ州・・・32,404人
アルバータ州・・・25,197人
ケベック州・・・8,519人
ブリティッシュ・コロンビア州（以下ＢＣ州）・・・・6,940人

　1位のオンタリオ州は先週1週間の1日新規感染者平均が3120人。2位のアルバータ州は特に深刻で、州人口が1位のオンタリオ州の三分の一しかないにも拘わらず現行患者数がオンタリオに追いつく勢いです。1日の新規感染者が2000人を超える日が続くなど、かなり厳しい状態となっています。3位のケベック州は4月10日の1750人をピークに徐々に減り続け、先週1週間の1日新規感染者数平均は920人となりました。4位のブリティッシュ・コロンビア州は4月8日の1日の新規感染者1293人をピークに徐々に減りつつありますが、それでも平均700人の新規感染者が連日発生しています。

　この1ヶ月、私が住むBC州ではワクチンを巡って様々なトラブルが起こりました。去年の12月から最前線従事者を優先してワクチン接種が開始されたBC州。4月末の時点で60歳以上の人々に接種の招待テキスト、またはメールが届いていました。しかし4月後半になってBC州南西部の一部が感染率の高い『ホットスポット』に指定され、その地域に住む人（18歳以上）に限り、優先的にワクチン投与が行われる事になりました。それに伴い、州保健省は臨時の接種場を数か所設ける事を極限られたSNSを通じて発表。それを知った極一部の人だけがそこへ向かい、ワクチンを接種。そこから徐々にSNSで拡散され、知らなかった大多数の人々が急いで接種会場へ押し寄せるという事態に。

　一部の接種会場はなんの通達も無く設置され、これも偶然見つけた人々によってSNSで拡散され、会場は5時間待ちの長蛇の列が出来る事態になりました。しかもこの会場では用意されたワクチンが足りず、5時間以上待ったにも拘わらずワクチン接種をすることが出来なかった人々で「あわや乱闘騒ぎ」という事態に。その他の会場では接種の際に住所確認がされなかった為、ホットスポット以外の比較的安全地域に住む人々がこれを利用して不正にワクチンを受ける等の問題も発生しました。これらのトラブルに関し、政府は「準備不足による失策だった」と謝罪の意を表明しています。

　ちなみに私がこの騒ぎをSNSを通じて知ったはその日の夜で、自分もホットスポット居住なのに、そんな臨時会場が設けられていたなんて寝耳に水でした。でもこの事を知らず、会場に行かなかったお陰で長時間立ち尽くす事もなく、後日待ち時間ゼロで接種を受ける事が出来た訳ですが。SNSも良し悪しですね…。

　5月に入り、今現在は43歳以上の人々がワクチン接種対象になっています。胎児への影響が危惧されていた妊婦へのワクチン投与が承認され、つい先日は世界に先駆けて12歳以上へのファイザー製ワクチンの投与も承認したカナダ。今月からはファイザー製ワクチンの供給も増えるとの事なので、今後のワクチンの普及スピードに注目したいところです。