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200707101889

恵みの雨

恵みの雨

7月に入り、カナダは夏一色となっています。ここ数日間、目の覚めるような美しい青空が広がり、森や木々の深緑が一層映え、人々は“カナダで最も美しい時期”を謳歌しています。夏のカナダ、特に太平洋沿岸地域の森や木々の緑の美しさは筆舌し難いものがあるのですが、その美しさを作っているのが何なのか、皆さん御存知ですか? 実は、長い長い冬の雨季によって、この夏の美しい緑が育まれているのです。というわけで、今回はカナダ太平洋沿岸の“雨季”についてお話したいと思います。

カナダ太平洋沿岸は“温帯”である西岸海洋性気候に属するため、年間を通して気候は穏やか。グレーター・バンクーバーやバンクーバー島の夏は、カラリと爽やかで、冬は零度以下になることが殆どなく、雪も滅多に降りません。

その代わり、秋から春にかけて、長い長い雨季に突入します。日本では5月・6月の間の1〜2週間が梅雨の時期となりますが、カナダ西海岸の雨季は数ヶ月間にも及びます。どれくらい降るかといいますと、昨年(2006年)1月には、あと1日で50年以上前の28日間連続降雨記録を破るところだった程の連続降雨が観測されました。この時は、1ヶ月近く太陽を拝む事が出来ず、欝症状を訴える人々も居たほど。

基本的に11月から1月にかけての降雨量が最も多く、月平均・約200mmほどの降雨量があります。降雨量的にいえば日本の方が多いのに、何故「バンクーバーは雨が多い」というイメージが出来上がるのかといいますと、ザーザー降りではない、シトシトとした霧雨が数ヶ月間降り続くからでしょう(勿論、時には数日続けて大降りもします)。この“ミスト”と呼ばれる霧雨が、この雨季の間にカナダ太平洋岸の緑を耐えることなく潤わせ、夏の時期の見事な深緑を私たちに届けてくれるのです。これが、この地域の森が“レイン・フォレスト(多雨林)”と呼ばれる理由です。

冬は雨が多い事に文句が多くなりがちですが、『この雨のお陰で美しい夏を楽しめる』と、感謝の気持ちを持たなくてはいけませんね。
2007年07月10日(火) written by Saori from (カナダ)
Comment(5)


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この記事へのコメント

Saori 2007/07/13/06:42
Saoriさん、こんにちは!
コメントをありがとうございます。

気持ちのいい日が続いてますね!
Saoriさんはバンクーバーの夏を満喫していらっしゃいますか?
私は秋冬に備え、ここぞとばかりに外で過ごす時間を多く取る様にしています(笑)

>私も"文句を言っていた派"だったのですが

実は私もそうなんです。
最初に当たった雨季が例年より2ヶ月近く長く、雨季が半年ほど続いたんですよ。
あれには応えました。
「なんて所に来てしまったんだろう」というのが、長い雨季を持つバンクーバーに対する正直な気持ちでした。

でもその後にカナダの美しい夏を体験し、この美しさを作っているのが雨季の雨だと知ってからは「鬱陶しいけど有難い」と思えるようになりました(笑)。

>Saoriさんのお気に入りはどこのビーチですか?

私はスパニッシュ・バンクスが好きです。
キッツ・ビーチやジェリコ・ビーチはビーチ・バレーのコートだらけですし、人も多いので何だか落ち着かなくて。
やはり、人間とは歳を重ねる毎に静けさを求めてしまうものなのでしょうか(苦笑)。

Saori 2007/07/11/06:35
こんにちは。私は2月にバンクーバーに来たので、そのときは毎日毎日雨、雨、雨・・・でした。友人から聞いた話ですが、語学学校のクラスで、雨が多いことに対して皆が文句を言っていたそうです。そのとき、先生が一言「この雨が緑を作る」と言い、生徒たちは皆黙ったそうです。私も"文句を言っていた派"だったのですが、その話を友人から聞いて感動しました。本当に、Saoriさんのおっしゃる通りですね!!
今やっと美しい夏が到来し、毎日「今日はどこのビーチに行こうかなぁ〜」と思案しています。仕事帰りでもまだまだ明るいので、ちょっと遠出もできそうですよね。Saoriさんのお気に入りはどこのビーチですか?

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