ダイエットはしばらくお預け、パネットーネの誘惑。　イタリアの伝統クリスマス菓子 | イタリア

根強い人気の伝統的パネットーネ。

　10月も半ばを過ぎる頃からイタリアの伝統クリスマス菓子パネットーネがスーパーに並び出し、11月に入るとデパートも街中のお菓子屋さんも一斉にパネットーネの特設売り場を設置します。
ここ数年は海外でのパネットーネ人気も相まって、ますます新しい味のパネットーネが発売されて、毎年どこのを買うのか迷うのも楽しい時期になってきました。

ミラノでは10月からパネットーネのコンテンポラリー店を中心部に設置。かれこれ10年ほどの取り組みですが、この意図はイタリアを代表する職人技と組み合わさったパネットーネの素晴らしさを宣伝すること。そしてパティシエをサポートしながら高品質の食材の使用を奨励し、パティシエの知名度とビジネスの促進を保証する機会を設けることです。

最近はパネットーネの展示も 高級ブティックのショウウィンドウのよう。

　この時期は、イタリア全土から厳選された専門のパネットーネ職人が集まり、毎日午前10時から午後8時頃まで、あらゆるコンクールで受賞したパティシエやペストリー・ショップによる職人たちのパネットーネがコンテンポラリー店に登場します。
伝統的なものか創造的なものまでが並ぶ店は、素通りできずに入っていく人で連日いっぱい。週末にはパネットーネに合わせたチョコレート・スプレッドを開発したチョコレート職人とのコラボイベントがあったり、他にも色々なイベントが開催されます。

パネットーネ特設店では パッケージもカラフル。

　このパネットーネのコンテンポラリー店設置中に発表されたパネットーネの中から、コンテストが行われ、イタリアの『トップ５　最高のパネットーネ』として表彰されるのだとか。
去年はその中のパネットーネを一つ選び、クリスマスに食べたんですが、今まで買ったものよりも生地の軽やかさ、まろやかさが格別で、本当に美味しかったです。それもお菓子専門店のものではなく、パン屋さんとお惣菜屋さんが合体したようなお店のパネットーネだったんですが、さすがにイタリアのトップ５だなと納得の美味しさでした。

お菓子専門店ではなくても 美味しいパネットーネが 売られているのがイタリア。

　またこの時期は、街中のBARやカフェでもパネットーネのスライスを提供する習慣が広がっていて、朝食に、香り豊かなエスプレッソやカプチーノと一緒に食べたり、カスタードまたはシャンティイ・クリーム、ピスタチオ・クリームなどと塗って、おやつ代わりに食べる人も増えています。
クリスマスだけに食べるものではなくなってきている感じですね。
ただし、この習慣は危険なことも確か・・・ダイエットとはますます無縁の12月ですが、この時期にイタリアにいらっしゃる方は、ぜひ職人技のパネットーネをお試しくださいね。