クリスマスはフォリーニョの聖母を鑑賞しよう | イタリア

フォリーニョの聖母。

冬の、特にこの時期は大小さまざまなイベントが目白押しで、楽しい季節ですね。
プレゼント探しや美味しいもの食べ歩きなどにピッタリのクリスマス・マーケットも、ミラノでは市内のスフォルツェスコ城前で行われる伝統的な「オベイ・オベイ」や市外の大きな展示会場で行われる「アルティジャーノ・イン・フィエラ」の２つが有名で、どちらも連日すごい人出ですが、それもまたクリスマスの雰囲気を盛り上げているのに一役かっている感じがします。
また教会でのクリスマスにちなんだコンサートも開催され、別にカトリック信者でもなんでもない私ですが、イタリアの荘厳な教会での「オルガン・コンサート」は特に気に入っている事のひとつ。

マリーノ宮入り口。

もう一つのお気に入りが、すでに恒例になったミラノ市庁舎マリーノ宮での名画鑑賞です。
今年はヴァチカンの絵画館から、ルネサンスの巨匠ラファエッロの「フォリーニョの聖母」がやってきました！ミラノで展示されるのは、なんと今年が初めて、との事です。
ラファエッロはイタリア中部のウルビーノ生まれ。21歳の時にフィレンツェへやってきましたが、そのとき、ミケランジェロは29歳、レオナルド・ダ・ヴィンチは52歳。この二人の天才の後を追うかのごとく現れたのがラファエッロです。ミケランジェロが88歳まで長生きしたのに比べ、ラファエッロの不幸は
37歳という若さで亡くなってしまったことでしょう。

展示の様子。撮影はフラッシュ禁止。

しかし短い間に、彼は多くの素晴らしい作品を残しました。ラファエッロの特徴として、軽やかで優しい感情にあふれ、優美で穏やかで甘美さを感じさせます。ラファエッロの最も美しい聖母のひとつとわれる「フォリーニョの聖母」
は1512年の制作です。
作品の展示は来年1月12日まで、スカラ座広場のマリーノ宮で。
この時期にミラノに来られる際には是非！入館無料です。

月〜日：9:30-20:00
木： 9:30-22:30