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ダンテ・アリギエーリ没後700年 フィレンツェ

 先月3月25日のDantedì(ナショナル・ダンテ・デー)にイタリア大統領府で俳優のロベルト・ベニーニの朗誦『神曲・天国篇第25歌』でスタートを切ったダンテ没後700周年記念。ダンテは1265年に生まれていますが、3月25日はダンテの誕生日でも命日でもありません。『神曲』の中で、ダンテの地獄の旅を始めたのが1300年3月25日なので、3月25日をダンテの日と設定してイベント開催をしたのです。


 ダンテ・アリギエーリといえばイタリア語の父と言われ、フィレンツェ出身の詩人で、ルネサンス文化の先駆者と言われています。また生前は政治活動に関わり、政変に巻き込まれフィレンツェを永久追放、その後放浪生活。そして晩年はラヴェンナに住み、あの有名な『神曲』の執筆を開始します。1321年に亡くなった後も(マラリアで亡くなったとか)、故郷フィレンツェには戻れずにラヴェンナの霊廟で永眠。

 そんなダンテの没後700年を記念し、2021年イタリアではテレビの特番やイベント中継、また各地でダンテに関する様々な催しが企画・開催されます。また生まれ故郷のフィレンツェのウフィッツィ美術館では大規模展覧会も開催されるんだとか!大小合わせて各地で500以上のイベントが予定されています。ただ今年も感染防止対策として、全てのイベントはオンライン発信される予定でもあります。 

本屋や図書館などでは様々な版の『神曲』や子供用の『神曲』の本や漫画、またダンテに関する本や資料をすぐに見える所に設置したりと工夫を凝らしていて、こんなにあるのか!とビックリしながら手に取ってみたり…

他にもダンテの家をヴァーチャル・ツアー出来るようになっていたり…
https://www.museocasadidante.it/tour-virtuale/

 もちろん霊廟のあるラヴェンナでも色々なイベントが用意されていて、特に音楽祭は注目イベントです!フランツ・リスト作曲『ダンテを詠んでソナタ風幻想曲』などが演奏されたり、9月12日にはサン・フランチェスコ広場で行われるリッカルド・ムーティ指揮によるダンテ作品に着想を得た音楽コンサートがあるようです。感染状況との折り合いが難しく、その頃にはどうなっているのか予測も出来ませんが、出来る範囲内で、またオンラインで、この機会を楽しみながらダンテの『神曲』をもっと理解できたらいいなと思います。



2021年04月20日(火) written by Maliarda from (イタリア)
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