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サン・マウリツィオ教会のフレスコ画 〜 イタリア旅行

サン・マウリツィオ教会のフレスコ画 〜 イタリア旅行
サン・マウリツィオ教会内部。
 約13年の歳月をかけて修復がすすめられていたミラノ中心部にあるサン・マウリツィオ教会内のBernardino Luini/ベルナルディーノ・ルイーニのフレスコ画。
長年の埃、汚れ、浸蝕などで黒く煤けていた壁や天井に16世紀当時の鮮やかな色彩が戻ってきました。
修復担当の責任者パオラ・ザノリーニさんは「こんなに美しい色が隠れていたなんて、想像もできなかった。完全修復まであと少し。細心の注意を払っていきたい」とコメント。

サン・マウリツィオ教会のフレスコ画 〜 イタリア旅行
天井も美しい装飾
しかし「修復」というのは時間と労力がかかるのは仕方ないとしても、莫大な費用がかかるのがいつも問題となるところ・・・このルイーニのフレスコ画修復に合計いくらかかったのかは分からないのですが、メインスポンサーのミラノ銀行(BPM)が提供した額は約130万ユーロ(約1億4千万円)との噂。
年中どこかで修復作業が行われているイタリア。
文化遺産を維持していくのも大変だな〜、お金がいくらあっても足りない・・・などと美しい色彩と、壁一面に埋められたフレスコ画を見ながら感動しつつ思ったりします。

サン・マウリツィオ教会のフレスコ画 〜 イタリア旅行
女性のモチーフ/聖アガタと聖カテリーナ
この1500年代の教会は実は、マクシミアヌス帝時代の遺跡の上に建てられており、教会脇に考古学博物館もあるのです。
(教会の2つの回廊のうち1つが博物館)教会の中庭にはマクシミアヌス皇帝が建てた塔が残っており、ミラノが西ローマ帝国の首都だった事を垣間見せてくれる空間になっています。
さて、この教会はベネディクト派の女子修道院だった事もあり、ルイーニが1522年から1529年にかけて描いた作品にも「女性」のモチーフが多いのが特徴です。
ローマ時代の殉教者「聖アガタ」や「聖カテリーナ」などの顔がとても美しく描かれているのが印象的でした。

サン・マウリツィオ教会のフレスコ画 〜 イタリア旅行
マクシミアヌス皇帝が建てた塔
ルイーニはダ・ヴィンチの弟子としても知られており、彼の作風はダ・ヴィンチの影響をとても強く受けているのもすぐに見てとれます。
今後この教会ではコンサートなど色々な催しが企画されているそうなので、楽しみです。
2010年10月01日(金) written by Maliarda from (イタリア)
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