9月のミラノは音楽イベントがいっぱい 　コンサートはほぼ無料 | イタリア

毎年楽しみな9月音楽祭のパンフレット。

　夏の楽しかったヴァカンスも終わり、少しずつ街も秋の気配がする9月。毎年恒例のMITO Settembre Musica『ミート・9月音楽祭』が開催されます。
2007年にスタートして以来、ミラノとトリノという２都市を結びつけ、さまざまな音楽イベントを開催している国際音楽フェスティバルです。そして2016年以降、このフェスティバルはテーマ別になっていてほぼクラシック音楽のみを対象としています。

9月の3週間、MITOは1日3公演以上を公開し、重要な音楽機関で活躍する国際的なアーティストやオーケストラが参加と、かなり大がかりなイベント。

音楽院の前には大きな看板が。

　今回、第16回目のMITOのテーマは「光」。すべてのコンサート・プログラムは、音楽と光の関係を強く意識しながら、聴衆に新しいリスニング体験を提供することを目的としているのだとか。もちろん大人のみならず、子供たちも楽しめるようなプログラムがいっぱいなのも特徴です。
トリノとミラノで合計116のコンサートが予定されています。さらに、2022年のMITO Settembre Musicaは、ダリオ・フランチェスキーニ文化大臣の提案により、イタリア議会によって「国際的名声のフェスティバル」として認められ、100万ユーロの貴重な臨時資金を受け取りました。これでますます充実した音楽プログラムが構成されていくでしょう。本当に楽しみです。

野外のコンサートは無料か格安で楽しめる。

　今回のイベントの主役はジョン・アクセルロッドが指揮するロンドン・フィルハーモニー管弦楽団など、世界的に有名な管弦楽団の演奏。またリムスキー=コルサコフの『シェヘラザード』などの名曲がたくさん用意されているのです。
9月24日土曜日にはトリノ音楽院で、9月25日の日曜日にはミラノ音楽院で開催される「Crystals」と題されたモーツァルトのコンサートで、1997 年にクラウディオ・アバドの指揮の下に設立されたヨーロッパのアンサンブル、マーラー室内管弦楽団が演奏します。レイフ・オヴェ・アンスネスをソリストとする異例のプログラムがあるようです。

その他にはブラジルの独立200周年を祝う祝賀コンサートも用意されているのだとか。あまり聴く機会がない南米の音楽、リズムを楽しめる良い機会かもしれません。

そして14人のイタリア人ピアニストがミラノとトリノでコンサートを開催。過去の有名な作曲家へのオマージュを計画しているようで、これも楽しみなプログラムです。

ミラノのダル・ヴェルメ劇場の 良質なコンサートはオススメ。

　これほど素晴らしい音楽イベントですが、昼間のコンサートはほぼ無料。そして夜の劇場内でのコンサート料金はなんと10ユーロから、最大でも25ユーロと破格のチケット料金なのもMITOの良いところなのです。もちろん18歳以下の若い人は5ユーロほどで劇場コンサートを楽しめるように配慮されています。

詳しい情報は下記の公式サイトで確かめてみてください。
https://www.mitosettembremusica.it/