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音楽家に縁のサン・マルコ教会

音楽家に縁のサン・マルコ教会
サン・マルコ教会正面ファザード。
ミラノのサン・マルコ教会は1254年頃、ランフランコ・セッタラという修道士によって設立された、大変歴史のある教会の一つです。
そのときにはすでに、赤髭フレデリック1世(神聖ローマ皇帝)によって破壊されたミラノの町の再建に貢献した人々への感謝の印として小さな教会が建てられていたそうです。
1600年に改築されバロック様式に姿を変えた際、全長が96mとなり、ミラノ市内ではドゥオモ大聖堂に次いで大きな教会となりました。

音楽家に縁のサン・マルコ教会
サン・マルコ教会の内部。
このサン・マルコ教会を訪れるとどことなく統一性に欠けているという印象を受けることがありますが、それは建物の正面と鐘楼は19世紀終わりに修復された際に、ゴシック様式に変化し、教会の扉は中世のオリジナルのまま、そして教会の内部はバロック様式のフレスコ画のそばにゴシック様式のアーチ型天井、小礼拝堂はルネッサンス様式という具合で、1200年代以後の絵画や建築様式が一堂に会しているからなのです。
様々な様式が一度に楽しめるという意味では、なかなか興味深い教会でもあります。
音楽家に縁のサン・マルコ教会
サン・マルコ教会のオルガン。
またこの教会には音楽に関する伝統の長い歴史があるのも特徴でしょう。
オルガンは1564年に作られ(今でもオリジナルの部分が残っている)、1604年に改造されて大きくなり、イタリアの重要文化財に指定され、大切に保存されています。
そして有名な音楽家たちが礼拝堂で音楽の指揮を行ってきました。
ジョヴァンニ・バッティスタ・サンマルティーニ(1700〜1775)がオルガン奏者をつとめ、あのウォルフガング・アマデウス・モーツァルトも 1770年最初のミラノ滞在の折、サン・マルコ教会に隣接する修道院でオルガン演奏したことがプレートに記されているのです。
1874年には国民的作家アレッサンドロ・マンゾーニの一周忌の際、ジュゼッペ・ヴェルディのレクイエムが彼自身の指揮によって初演奏された場所でもあります。

音楽家に縁のサン・マルコ教会
年に2回開かれるフロラリア青空市。
ちなみに年二回、春と秋に慈善のための青空市場「フロラリア」が開かれ、花や植物の他、工芸品や陶器などイタリアの修道院で作られる様々な物が市に並ぶので、それを目当てにしているミラネーゼも少なくありません。
お買い物スポットのブレラ地区にありますので、散策のついでに寄ってみてください。



2013年11月22日(金) written by Maliarda from (イタリア)
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