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コロンバの季節 イタリアの春の風物詩

コロンバの季節 イタリアの春の風物詩
春の訪れを告げる
コロンバ・パスクワーレ。

 春分の日を過ぎて満月の後の最初の日曜日、今年2022年は4月17日にあたりますが、その日がキリストの復活祭となっていてクリスマス同様に家族でお祝いをします。イタリア語ではパスクワといいます。そして3月の初め頃から店先には鳩や卵の形をしたパスクワのお菓子コロンバやチョコレートが並びはじめ、スーパーなどでもお菓子の箱が山積みされているのを見かけるように…
パスクワのお菓子で欠かせないのはコロンバ・パスクワーレ。鳩の形をした、大きなケーキで、カトリックの伝統では聖霊を表す白い鳩の飛翔を想起させる形になっているのが特徴です。

コロンバの季節 イタリアの春の風物詩
店先には卵型のチョコレートと
コロンバのセットが多い。

 クリスマスのパネットーネと同じように、毎年コロンバの最優秀職人を決定して称えたりするコンクールなども各地で行われていて、今年はどこのコロンバを買って楽しもうか…という人も。ちなみに2022年のコンクールは3月初めに開催され、見事優勝したのはトスカーナ州のアレッツォにあるお菓子屋「Arte Dolce Pasticceria/アルテ・ドルチェ・パスティチェリーア」のステファノ・ロレンツォーニ氏の作るコロンバが優勝!
もう一つ、伝統的なコロンバの概念を覆すようなクリエイティブなパティシエ部門も設置され、その優勝者はカンパーニャ州アヴェリーノにあるパン屋「Panificio Pompilio/パニフィーチョ・ポンピリオ」のポンピリオ・ジャルディーノ氏が受賞しました。

こうしたコンクールは2006年から始まっていて、キリスト教にとって大切なお菓子なので、その構成や成分・材料の表示規則、技術的な製造工程などがキチンと決められて、それに則って作られているかどうかも重要なポイントだとか。

コロンバの季節 イタリアの春の風物詩
シンプルで伝統的な鳩の形の
コロンバが一番人気。

 このようにキチンとルールがあると、消費者のほうも安心して買う事ができますね。
コロンバ・パスクワーレは実はミラノが発祥の地。クリスマスのパネットーネもミラノが発祥でした。1930年代、すでにパネットーネで有名だったモッタ社の広告塔、ディーノ・ヴィラーニ氏によって考案されたんだそうで、彼がこのお菓子ブームの火付け役ということでしょう。


 その後モッタ社はミラノからイタリア全土に広げていったというわけですね。今年はもうすでにコロンバを買って食べてしまった私ですが…ピーチ味のコロンバだったのですが、これがすごく美味しくて!クラシックな味のもいいですが、たまには違う種類のコロンバを探しに行ったり、試すのもこの時期ならではの楽しみですね。


2022年03月29日(火) written by Maliarda from (イタリア)
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