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ミラノのマニエリスム様式

ミラノのマニエリスム様式
サン・フェデーレ教会。
イタリア芸術といえば「ルネサンス」が有名で、ミケランジェロやダ・ヴィンチをはじめ、14世紀から16世紀にかけてイタリアを中心にヨーロッパで興った文化的な運動です。
そのルネサンスにも「前期」「盛期」「後期」とあり盛期ルネサンスのミケランジェロをもって「完成」されたかに思われました。

その後「バロック」様式と呼ばれる時代がやってきますがその後期ルネサンスからバロックに至るまでに「マニエリスム」という短いけれどかなり個性的な時代があり、その建築様式がミラノにも残っているのでご紹介したいと思います。

ミラノのマニエリスム様式
教会内部の傾いた柱
イタリア語の「マニエラ」=手法に由来する言葉から発生したマニエリスムの特徴は完成されたルネサンス様式からの新しい「出発」、そして古い時代から新しい時代への挑戦、といった感じで、それが建築物にもよく表現されています。
たとえばミラノ中心部にあるサン・フェデーレ教会はあのイタリアを代表する作家アレッサンドロ・マンゾーニが通っていた教会で有名ですが(彼の銅像が教会前にあります)教会内部の柱が少し傾いて、それを天使の銅像が支える形をとっていたり、と今まで「柱は真っ直ぐ」という常識をくつがえす発想なのです。

ミラノのマニエリスム様式
マリーノ宮殿(市庁舎)
その他、今はミラノ市庁舎として使用されている「マリーノ宮殿」も、ルネサンスともバロックとも違う手法で建築されており、独自の雰囲気を保っています。
あとミラノ市内でかなり目をひくのがオメオーニ通りにあるLeone Leoni邸。ミケランジェロの彫刻からインスピレーションを得たという、なんともグロテスクな像が入り口に配してありますが、これは「奴隷」がモチーフなのだとか・・・モチーフの題材もそれまでとは全く異質のものなのです。

ミラノのマニエリスム様式
インパクトのある入り口
ただ、この様式は後世に「マンネリ」という蔑称になってしまい、あまり良い意味では使われていませんが・・・ミラノの街中においては、パッと目をひく存在であることは間違いありません。
イタリアを旅行される際には、色々な様式の建築物に触れるのもオススメです。
2009年10月30日(金) written by Maliarda from (イタリア)
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