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アドリア海に臨むトラーニ大聖堂 イタリアの「かかと」プーリア州

アドリア海に臨むトラーニ大聖堂 イタリアの「かかと」プーリア州
アドリア海を臨むトラーニ大聖堂。

 イタリアのかかとプーリア州は、輝く太陽と美味しい食事、そして美しい海が目の前に広がる、夏のヴァカンス地として最適な場所です。その中でもとくにオススメの町トラーニと大聖堂をご紹介します。
 トラーニは、アドリア海を臨む州都バーリから北に約40キロメートルのところに位置する町です。ここに「プーリアの大聖堂の女王」とよばれるトラーニ大聖堂があり、一見の価値あり!です。

 この大聖堂は、プーリアのロマネスク建築の最も重要な1つで、正式名称は「サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂」と言います。もしくは、中世にトラーニで息絶えた巡礼者で、後に町の守護聖人となった聖ニコラ・ペッレグリーノを奉っていることから「サン・ニコーラ・ペッレグリーノ大聖堂」とも呼ばれています。

アドリア海に臨むトラーニ大聖堂 イタリアの「かかと」プーリア州
古いフレスコ画が所々残っている。

 トラーニは、中世からアドリア海交易の重要拠点として栄えた歴史がある町。ノルマンの支配が始まった11世紀以降、アドリア海でヴェネツィアに次ぐ大きな東方貿易の港として繁栄していました。1481年にオスマン軍によって壊滅的な被害を受けて衰退。しかし、衰退したことで当時のノルマン時代の雰囲気がそのまま残っているのです。ぶらぶらとお散歩するだけでも楽しい町で、もちろん美味しいレストランにも事欠きません。
 トラーニ大聖堂は、9世紀の教会跡を利用して1099年に建築が開始され、完成は13世紀。その横にある鐘楼も13世紀初めに建てられ、高さは59mにも及びます。大聖堂と鐘楼ともに地元産の淡いピンク色というかほぼ白い石灰石が用いられ、太陽の光でキラキラ輝きながら、海辺に佇む姿は本当に優美でうっとり。海にすぐ近い位置にあること、また周囲の建物から距離があるため、外観を360度完全に鑑賞できることも特徴です。

アドリア海に臨むトラーニ大聖堂 イタリアの「かかと」プーリア州
12世紀のオリジナル青銅扉。
素晴らしい浅浮き彫り。

 トラーニ大聖堂の入口が高くなっているという事は、地下室の存在を示唆していて、実際に内部は上下二重の教会になっていました。大聖堂の上部分は、シンプルな三身廊。そして地下は聖母マリアに捧げられた地下聖堂。ここには所々に残っているフレスコ画があり、以前はもっと色鮮やかな聖堂だったんだろうと想像できます。

 また、大聖堂のファザードの浅浮彫りが素晴らしい青銅扉も印象的でした。1175年に出来たオリジナル扉は聖堂内に展示されており、表には現在、レプリカが設置されています。


アドリア海に臨むトラーニ大聖堂 イタリアの「かかと」プーリア州
フリードリッヒ2世が建てたトラーニ城。

 この大聖堂の向かいも素晴らしい景色で、目前には皇帝フリードリッヒ2世(イタリアではフェデリーコ2世と呼ばれます)が、1233年に命じて建てられたトラーニ城がありました。敷地内には10〜11世紀頃の塔があったらしいのですが、今では消失していて想像するしかありません。
トラーニ城は、フリードリッヒ2世が建てた城の中で、最も防衛機能が優れた城のひとつとして有名です。この景色が数世紀間、ほとんど変わっていないというのも感動しました。
 プーリアに行く機会があれば、州都バーリからトラーニまで電車が出ていますので、是非行ってみてください。

2024年08月13日(火) written by Maliarda from (イタリア)
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