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現地での発言について

 韓国は民主主義国家であるが外国人として発言する際、やはり最低限の用心は必要だ。言論の自由を認めている上で「国家保安法」という法律がある他、過去に日本側に協力した「親日派」からは財産を回収する法律もあるからだ。現地の方との交流がある程度あると思える場合は一度調べておくことをお勧めする。

 前者は共産主義的な考え方を国家の治安を乱すものとみなして運動などを取り締まるもので、後者は右左のはっきりした政治事情が反映されている面もあるが、はるか昔の話ではなくたかだか数年前の話である。表面的には日本同様自由に意見を述べているように見える韓国の方々だが、そのおかれた環境はとても複雑なので、事情を知らずに発言するのは少々怖い。日本でも学生運動などの歴史はあるが、私が生まれる前の話で肌感覚がないし、韓国人の同世代の友人たちと交流すれば、そういう時代を記憶あるものとして生きた肌感覚の違いを体験できるだろう。

 ただ、韓国で過ごす時間が増えれば歴史や政治の問題から避けては通れない。若い世代ならなおさら、重すぎる時代や生々しい記憶がないだけに、話していくことで今なりの理解が積み重なることも期待できる。また、人として気の合う大切な友人や知人でも、ある話題では平行線ということもあるだろう。分かりあえないラインを痛感することも避けて通れない。でも、それを怖がって意見を言わないのはもったいない話で、それを越えた交流ができれば大切な自信になる。

 分かりあえないライン以上に怖いのは法律に引っかかったり、そういう恐れを誤解されて外国人として不利な立場に立ってしまうことだ。もちろん確信犯でなければ大使館がきちんと助けてくれるだろうが、顔形や街並みに似ているだけに油断しやすい韓国だからこそ、自分のスタンスと表現を点検しておきたい。必要以上に怖がることはない、とは思うけれど……。
 
2010年12月14日(火) written by Kao from (韓国)
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