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韓国インチョンの育児事情

 韓国も「子育ては女性の仕事」という意識が強いお国柄だ。公共による保育事業は地域によって差があり、一口に語ることは難しいが、大枠は日本の保育園にあたる「オリニチブ(어린이집)」と幼稚園が準備されている。

「オリニチブ」への入所には、母親が就業するなど明確な理由が必要で収入や家族構成の申請をすること、ひと月あたりの保育料が一般基準で4万円前後であることなど日本との共通点も感じられる。しかし、一時保育のサービスはなく、何かのときは身内や親しい友達が補うのが現実だ。また地方行政ではベビーシッターを派遣するサービスもある。1時間あたりの費用は日本に比べると格段に安いが、安全面や保育内容の安定を考えると積極的な利用は少ないようだ。

 また授乳施設や子どものためのトイレが整っている遊び場や子育て支援施設は少なく、0歳児〜3歳児までの過ごし方は家庭内であることが多い。アパートの集合地やソウルの中心地では選択肢も変わってくると思われるが……。

 最近、女性と男性の賃金比較で韓国が日本の差を越えたと言われている。しかし出産や結婚を機に仕事を離れる女性の割合は依然多く、子育て中の女性が仕事を続けられる環境とは言い難い。そもそも正社員として三十路以降の女性に残されている椅子は少ないし、パートとなれば日本の賃金の半額ほどだ。それを思うと、賃金格差の数字は会社になんとか残っている一部のエリート女性については、という意味ではないだろうか。知り合いのママは4歳児を抱えて公務員を続けているが、パートナーは単身赴任、義理の両親との同居でほとんどの世話を任せているという。もっと子どもと関わりたいが仕事を続けるにはこれしかないと寂しそうだった。韓国の女性たちと会うと、こういった分野でも話は尽きない。
2010年10月05日(火) written by Kao from (韓国)
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