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5月25日は国民投票!「人工妊娠中絶」イエスかノーか 〜 アイルランドワーキングホリデー

5月25日は国民投票!「人工妊娠中絶」イエスかノーか 〜 アイルランドワーキングホリデー
2018年5月25日の大事な投票のため、
わざわざ帰国した海外在住
アイルランド人もいたほど。

 最近アイルランド国内や世界で話題になっていた、アイルランドの人工妊娠中絶に関する国民投票。5月25日(金)が投票日でした。『イエス対ノー』で長らく議論が交わされてきましたが、結果は66.4%が『YES』に投票し、33.6%の『No』を圧倒的に上回るものとなりました。
特にダブリンは、イエスの率が8割近くにのぼったほど。
今年始めに、アイルランドのある全国紙が読者にサーベイをとっていたのですが、その時はダントツで「YES(人工妊娠中絶可)」が多かった(50%を超えていたような)のに、国民投票直前での同内容サーベイで「YES」が44%、「No(人工妊娠中絶ダメ)」が32%と両者の差が小さくなっていたので、どちらに転ぶか意外に分からないな〜、と思っていました。

 ご存じアイルランドは、カトリック色がもともと強い国のため、離婚が合法になったのも20年ほど前の話。そして人工妊娠中絶に関しては、今まで全面的に違法で、“特別なケース”を除いては、国内で中絶をすることができないことになっていました。
この“特別なケース”というのは、母体が命の危険にさらされる場合。この時だけは医者の判断により、中絶が可能となっていたのですが、そもそもこの特例法律ができたのも、つい最近の2013年。
 2012年に、出産前のあるインド人女性が、母体に危険がある困難な妊娠状態であったにも関わらず、「アイルランドはカトリックの国。胎児の心臓が動いている限り(生きている限り)、中絶は何があってもできない」という理由で、中絶手術を拒絶され続けました。


 その後まもなく、インド人女性は死亡。国民から大きく批判を受けてやっとできた特例だったのです。

今回の国民投票前のアイルランドのように、人工妊娠中絶全面禁止という国は、ヨーロッパにはほとんどなく(一部規制ありの国は、いくつかあり)、マルタぐらいでしょうか。妊娠中絶がOKなのかダメなのかという判断は、個人的経験や環境、そして年代によって異なる価値観等によるため、それぞれの立場で考えたらなかなか繊細な問題となり、これまで何度も国民投票にかけられてきた理由も分かります。

 ちなみに「YES」で多かった意見は――

-女性が大変な目に遭うわけなのに、なぜ国が口を出してくるのか。女性本人の体なのだから、自分の意志で中絶できるようになるべき。
-すでにお腹の胎児が長く生きられない、もしくは大きな病になって辛い思いをする。そんな時でも無理やりに出産するのはおかしい。
-性的虐待などで妊娠させられた女性が、中絶できないのは人道的とはいえない。等…

 逆に「NO」派の反論は――

-自分は最初の子どもを妊娠するまで、非常に苦労した。その上で流産したり、生まれてもすぐに亡くなった子もいた。だから胎児をもっと大事にしてほしい。
-14週の胎児はもうすでに、あくびしたり、指しゃぶりして赤ちゃんと同じ行動をしている。それを親が単に「もう子どもいらないから」といったエゴで、中絶するのは殺人である。
-隣のイギリスでは、5人に1人が中絶している。アイルランドも同じように、気軽に胎児を殺めるようになるのではと心配。等…


 私個人的には、昔から続く人工妊娠中絶全面禁止という法律は、21世紀の現在色々な意味で、もはやそぐわないものとなってきているように思えます。
少なくとも、人工中絶の手術を受けるためにオランダや英国へ行かなくても良くなるので、アイルランド在住の女性たちの心身負担が、今後軽減されることになり、同じ女性としてホッとします。


2018年05月29日(火) written by Uisce 『エール備忘録』 from (アイルランド)
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