オーストラリアでの就職について　その２

ワーホリの労働者を最低賃金以下で
働かせる場所もあるので要注意！

　前回『オーストラリアでの就職について』
に続き、オーストラリアでの就職について　その２です。
オーストラリアにワーホリで来る場合、気になるのは就職の事だと思います。ワーホリネットでも就職に関する記事が多いのはそのためです。日本でも仕事を見つけるのは難しいものですが、海外ならなおさら勝手の違いに戸惑うものだと思います。
雇用形態の記事でも触れましたが、ワーホリで来る日本人の就職率が一番多いのがジャパレスなどで頻繁に使われるキャッシュジョブという雇用形態は非公式であり、合法的なものではありません。レストランに限らず、オフィスや小売店などでもキャッシュジョブでの雇用があることもあります。
非公式で所得税を払わなくていいので、ワーホリの規制対象にはならないとする考え方もありますが、あくまでも合法的な雇用ではないことを頭に入れておいてください。もちろん雇用する側の責任が多いとは言え、雇用される側も「知らなかった」では済まされないケースがあるかもしれません。できる限りきちんと税金や有給手当てのあるしっかりした職場を見つけるようにしましょう。

また、先日アパレル関係の仕事に関して興味深い記事が雑誌に載っていたので紹介したいと思います。
日本でもアパレルの仕事をすると、そのブランドの洋服を安く買えたりしますが、そのかわりに仕事中はそのブランドのものを身につけていなくてはいけないということはよく聞きます。
オーストラリアではどんなに被雇用者割引（Staff Discount）があったとしても、アパレルショップでの自社の洋服の購入を被雇用者に強制するのは違法です。雇用者が指定する制服（ユニフォーム）などは無償で貸し出し・与えられるか、雇用者側が費用を負担する、または被雇用者がユニフォームに払った金額を返済する義務があります。例えそれが割引を使って購入されたものでも、雇用者は制服代を被雇用者に負担させることはできません。ただし一般のショップなどで理想とされている全身ほぼ黒色の洋服などの洋服は形状やブランドの許容範囲も広く、一般的に「すでに持っていると想定できる」ため例外になります。どの衣類が雇用者負担の対象になるかなどの詳しい情報はこちらを参考にしてください。

http://www.fairwork.gov.au/industries/retail/uniforms-and-clothing/pages/default.aspx
（英語）

個人が割引を利用して自分が楽しむために買い求めるのはもちろん違法ではありませんが、雇用者側が被雇用者に毎シーズンごとにトレンド商品などを自費で購入するのを強制はできないので、もしそのようなことがある場合は匿名可能な労働情報ライン（131394）に電話で問い合わせることができます。
これが就職時の雇用条件であったとしても、本来は認められるものではないので、そうなってしまう前にきちんと雇用契約書にも目を通しておくのも大事です。