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クイーンズランド州の水事情

 オーストラリアは乾燥している。

 一般的に言われていることだと思います。クイーンズランド州も例外ではない、というより他の州よりさらに深刻な問題ではないでしょうか。現在もすでに、人口の集中する地域をかかえているために、夏場は時に給水制限が発令されるほど水不足に悩まされています。

人々の水の消費また節水に対する意識も非常に高いものがあります。たとえば、一般家庭に滞在するとなれば、シャワーは4分から最大でも10分以内でと言われることでしょう。砂時計を常備してシャワー時間の目安にする家庭も多くあります。クイーンズランド州政府から支給された砂時計も中にはあり、当然のごとく4分に設定されています。食器は洗剤の泡をすすがないのはよく知られていますが、それでなくともシンクにためた水で洗い、すすぎをするのは常識とされています。内陸部の比較的孤立した地域では、雨水を貯めて生活用水に利用できるようタンクが設置されている家屋も多くあります。

 しかし、この冬の季節には、事情は異なってきます。雨はいったん降りだすとかなりまとまって何日も続くこともしばしばです。先日は一週間くらい雨模様が続き、ときには嵐のような大雨となって、各地で浸水の被害が出ました。ブリスベンではかなり主要な道路が浸水し、車の上に登って救助を待つ人の映像が報道されました。ブリスベンからサンシャインコーストまで続く、多くの農場が集まる地域では、農作物もかなりダメージをうけました。農地が浸水したところでは、何日も水が引かない光景が見られました。これらは、通常であれば水を最大限に有効利用するシステムとなっているため、排水設備に余り重きが置かれていないせいではないかと思われます。今回は、雨が降ることによってそのもろさを露呈してしまいました。

 水不足は人口の増加とともに急を要する問題であることは確かです。それと同時に、都市部、郊外にかかわらず自然環境の変化に常に対応していくことがどれほど難しいものか考えさせられます。
2008年07月18日(金) written by 直子 from (オーストラリア)
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