
 3月も中旬ですが,北イングランドではまだまだダウンジャケットが離せるような陽気ではない,寒い日々が続いています.
 天気が曇り空が多いのはあるのですが,とにかく気温が低いこともあるのか,心なしか前の年より風邪をひくと長引く印象もあります.
そんな中,私の体調不良が続き,日本の処方でもらってきていた片頭痛薬の残りが1つになりました.何十年も前から片頭痛に悩んできていたのですが,ここ10年は予兆で嘔吐.下痢になることも増え,日本に帰国時に検査をし,その結果,頓服として「イミグラン」という点鼻薬を処方してもらっていたのです.
すごくよく効く薬なので,ある意味「怖いな…」と思うこともありますが,片頭痛がおきて2日寝こむことがなく,激的に回復できるので,約束や仕事,そして旅行なども精神的に負担になることがなくなっていました.その薬が手元にあと1つ…
 友人がGP(かかりつけ医)なので,薬がもう1つしかないことを話すと「Quality of Life」が下がるのであれば,すぐに行った方がいいとのアドバイスを受けました.
Quality of Lifeは略語「QOL」として近年日本の福祉.医療で浸透してきた言葉で,「生活.人生の質」と訳されることがあります.事実,子供に「頭が痛いから,自分たちで遊んで」と言うのは心苦しく,自分にもイライラしてしまうことが増えていたので,『薬がすんなりもらえるのかしら…』と思い切って予約しました.
 結果として,その日に処方してもらえたのです!
日本ではMRIや問診.血液検査等もあった上での処方だったのですが,日本ですでに処方されていたことも大きかったのか,6個入り×2箱の点鼻薬と予兆が始まったときの吐き気止めをもらうことができました.
(※これで2024年現在のレートで約3800円ほど)
 実際の診察時には3つ選択肢をもらい
@片頭痛用の点鼻薬
A毎日予防薬を飲む
B他の片頭痛用の錠剤から選ばせてもらいました.
ただ,私の頻度や片頭痛のトリガー(発症のきっかけとなるもの)が比較的ハッキリしていたので,今も効果を発揮している点鼻薬の処方が自然な結果だったと思いますが,私のもらっていた薬が偶然イギリスの製薬会社のだったことも幸いでした.
 以前の記事では,かかりつけ医のマイナス部分を書いてしまったこともあり,また本当に必要なときでも遅々として診療がすすまない印象のあるNHKのGP制度ですが,今回はとても早く対応してもらえて感謝しかありません.
ちなみに私は1年に一度血液検査を受けているのですが,妊婦糖尿病になったことがきっかけで「糖尿病の予備軍」として,産後毎年やってもらっています.一度システムに乗っかってしまうと,とても治療.診療はスムーズです.
 始めは戸惑うことも多い「かかりつけ医」システムかもしれませんが,システムを必要なときは使うことで,みなさんのQOLが保たれますように!
 <参考>
.『NHSについて』
.『NHSでGP(一般医)予約』
 *古い記事なので記事内リンク先が最新ではない可能性があります.ご了承ください*