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今年の「パンケーキの火曜日」はいつ? 復活祭前,アイルランドの風習


【写真:好きな人が多いクレープ.
トッピング色々で楽しい!】

来たる3月4日は「Shrove Tuesday(ざんげの火曜日)」.この次の日からイースターまではキリスト教でいうLent(レント/四旬節,受難節)です.この期間は,イースター前までの斎戒期となっています.

この時期,アイルランド(や英国)の外ではカーニバルが開催されたりする国が多いですが,この国ではそういった風習がない代わり,パンケーキやクレープを食べる伝統があります.そのためとか,としても知られています.

なんでもイエス.キリストの復活を祝う準備期間として,食事を制約したり派手な振る舞いを自粛したりするため,レントが始まる前に卵などの贅沢品を使い切る,という意味でパンケーキを作って食べるのだとか.



【写真:アイルランドのスーパーでも
「パンケーキの火曜日」の宣伝が.】

レント前日にパンケーキを食べる風習があるのは,アイルランドや英国以外にはフランス(Mardi gras/マルディ.グラ)もなのですが,何年か前,このフランスのマルディ.グラ(アイルランドでいうFat Tuesday)を巡って,長年のフランス人の友人と軽く討論になったことがあります(笑).

ある日,この友人とパンケーキ.チューズデー(マルディ.グラ)の話をしていた時,友人が「フランスでは,アイルランドとちがって毎年同じ日にクレープやパンケーキを食べるよ.毎年異なる日ではないはず.」と言うのです.



【写真:フランスのスーパーで見かけた,
「キャンドルマス(にクレープを食べよう)」
的な広告案内.】

そんな馬鹿な,パンケーキ.チューズデーはイースターと連動しているので,毎年日が微妙に変わるはず.変わらないのは「火曜日」ということだけ.マルディ.グラの"マルディ"はフランス語でも"火曜日"という意味だし…,と反論する私に対し,そのフランス人の友人は「いや,違うよ〜.フランスだと毎年2月2日がマルディ.グラだ」と言い張るので,調べてみることにしました.

すると友人の言う通り,フランスでは毎年2月2日にパンケーキを食べる伝統がありました.でもそれはマルディ.グラとは別の「キャンドルマス」という日に祝う伝統行事でした.




キャンドルマスもキリスト教のイベントで,クリスマスから40日後の2月2日に,太陽を思わせる,丸くて黄金のパンケーキやクレープなどを食べることで,その年は実りある素晴らしい1年になると信じられているのだそう.

たまたま異なる理由でキャンドルマスとマルディ.グラの両方で同じものが伝統的に食されているところから,イスラム教の友人は勘違いしていたようです.

ということは,フランスでは2月か3月に2回も続けてクレープやらパンケーキを食する伝統がやって来るんですね!私はパンケーキもクレープも大好きなので,2回と言わず,何度でも食べることができそうですが(笑).



2025/02/25(火) Uisce
No.7048 (アイルランド)

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