ゴッホの絵画に没入体験するバーチャル.リアリティ(VR)展覧会 イタリア<br> | ワーキングホリデー通信
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ゴッホの絵画に没入体験するバーチャル.リアリティ(VR)展覧会 イタリア


【写真:絵画に没入体験できるゴッホ展.】

2021年頃からExhibition Hubによって最新のマルチ.メディア技術ツールを使用して制作され,国際的に配信されている特別なバーチャル.リアリティ『フィンセント.ファン.ゴッホ』展は,500万人以上の来場者が訪れ大成功を収めました.そして現在ミラノのランポ.スカロ.ファリーニでも開催されています.


これはどういう展覧会かと言うと「ゴッホの絵画の中に入りこむ体験ができる」ということ.絵画の新しい楽しみ方をテクノロジーによって可能にした感じです.音楽や映像をも用いて鑑賞者の感情と融合させながら,300点を超えるファン.ゴッホのスケッチ,デッサンや絵画の中に入り込み,彼の世界観とその作品に没入することができるバーチャル.リアリティ(VR)展覧会という趣です.



【写真:展覧会入口からゴッホの世界.】

しかも,この展覧会が通常の展覧会と大きく違う点がもう一つあります.
椅子が設置されているのは普通ですが,床に寝そべったりして360度見渡せる空間が広がっているのです.これは画期的な3Dマッピング投影システムのおかげで可能になり,ゴッホのあらゆる作品を360度,次から次へと移り変わる変化を楽しむことができるようになりました.会場の壁,柱,天井,床が全て鑑賞すべきアートとなり,約1時間の鑑賞はまるで旅をしているように感じます.





【写真:次々と移り変わる変化を
音と一緒に楽しむ.】

その間,立ったり座ったり横になったりしながら,さまざまな視点や角度から作品を鑑賞.ゴッホの強烈な色を再現した画像や,それに合わせた音に対して感覚が研ぎ澄まされていく感じがしました.とても刺激的なバーチャル体験だったと思います.







【写真:立っても座っても寝そべっても良し
という自由空間.】

しかし,専門家からの批判があることも事実.真の芸術家であるゴッホが,自分の作品で表現したいと考えていた筆致,色合い,色彩やその感情を捉えるという従来の展覧会とは異なり,ただSNSで見世物にしてマーケティング目的で消費されていくだけだという酷評もあります.
それも一理あるのかなと思いすが,ただ,こうしたデジタル.ショーのようにすることで,普段は展覧会や絵画など芸術に馴染みがない人には,アートに触れる良い機会となるのではないかという意見もありました.
どう考えるかは自分次第.一度は没入体験できる絵画展も面白いのではないかと思いますので,ミラノにいらっしゃる際には,ぜひお試しください!


https://vangoghexpo.com/milano/en/




2023/11/07(火) Maliarda
No.6938 (イタリア)

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