![]() 【写真:カラカラ温泉.】 |
世間が夏休みだった8月,日本や欧州では酷暑のニュースが連日のように報道されていましたが,アイルランドは相変わらず雨か曇り,そして気温も15℃〜20℃の間をウロウロしている感じ.
そのため太陽崇拝派の友人知人たちは,南欧やドイツ,チェコのプラハなどで夏休みを楽しんでいたよう.そして私もドイツ南部の黒い森地方にある,バーデン.バーデンという町に数日滞在しました.
『バーデン(Baden)』とはドイツ語で「風呂」「温泉」という意味があり,その名の通り有名な温泉があります.
![]() 【写真:フリードリッヒ浴場.】 |
18世紀〜19世紀に観光地として整備され,当時は欧州各地から王族.貴族,文化人が静養に来るほどの人気リゾート地.ブラームスやリストなど著名な音楽家や,<シシイ>こと皇妃エリザベートもバーデン.バーデンを訪れたことがあるのだそう.
1000年ほどの歴史があるバーデン.バーデンのシンボル的温泉地といえば,カラカラ温泉(die Caracalla Therme)とフリードリッヒ浴場(Das Friedrichsbad).フリードリッヒ浴場は高貴な香り漂う浴場で,欧州では珍しい混浴の日があったり,水着着用禁止などちょっと日本の温泉っぽい.
裸で混浴は,私には心理的抵抗が大きすぎますが,カラカラ温泉は水着着用なので,温泉というより温水プールのような感覚で楽しめます.
ちなみにバーデン.バーデンの温泉には塩化ナトリウムが含まれていて,ちょっぴり塩味がしました.
現在も療養施設(クアハウス)として,マッサージや健康増進.リラックスできる様々な種類の風呂や施設がそろっていて,温泉好き.スパ好きな方には天国な町かもしれませんね.
![]() 【写真:トリンクハレ(Trinkhalle). 内部に温泉の源泉が湧き出ており, 昔は自由に飲めたそうですが, 現在は飲料水に不適とされ, そのため内部へのアクセスが できなくなっています.】 |
私は温泉というより(夏は暑いし),町歩きや買い物に興味があったのですが,なんせ暑いこと!
バーデン.バーデンに滞在していた時,日中気温が33〜34℃あり,暑さのため日中は通りに観光客の姿がほとんどありませんでした.
結局私自身もあまりの暑さに耐えかねて,すぐ滞在ホテルへ退却したのでした.
夕方になって若干涼しくなってから再び町へ.
レストランへ行ったり町歩きなどをして楽しみましたが,アイルランドはともかく,欧州大陸の国々では,暑い夏の時期も湿気がなくからっとして過ごしやすい,というのが定説.それなのに今年の夏は例外なのか,日本の熱帯夜のような蒸し蒸しした暑さでした.
![]() 【写真:ドイツのビアガーテンで一杯.最高!】 |
さて,ドイツでの食事です.
バーデン.バーデンは人気観光地なので,夕方6時過ぎにはすでにレストランやバーは人でいっぱい.
私たちはビアガーデンレストランで食事をしましたが,外のテラス席は多くのお客さんで賑わっていて,リラックスした雰囲気でした.それにしてもドイツのビールが美味しかったこと(笑).
ドイツのヴァイスビア(Weißbier/「白ビール」の意)は軽くてフルーティ,ビールが苦手な方も飲みやすい味かもしれません.
そして夕食はじゃがいものお団子「クヌーデル(Knödel)」と豚肉.ソースは黒ビールのソースで,なかなか胃にずっしり来るメニューでしたが,美味しかったです.
バーデン.バーデンでは,アルザス地方の郷土料理フラムクーヘン(Flammkuchen/仏語「タルト.フランベ」)や,巨大ラビオリのようなマウルタッシェン(Maultaschen)など,この地域でのご当地メニューも多くあったので,こういった郷土料理にトライしてみるのもおススメ.
またフランス国境とも近いので,時間が許せばストラスブールなどフランスのアルザス地方を訪れるのも良いですね!