![]() 【写真:パリ郊外の 道端のゴミに放火された跡】 |
5月末にパリ郊外ナンテールで無免許で運転していた17歳の少年が交通検問を突破しようとして検問中の警察官に至近距離で銃で胸を撃たれ死亡しました.
この少年が北アフリカ系であることから人種差別だと一夜にしてフランス全土に抗議活動が拡大し,5夜連続でフランス全土で暴動が続きました.
数百もの学校,市庁舎,警察署などの公共施設に放火されただけでなく,全く関係のない商店までもが破壊されたり,盗難の被害に遭うなどしました.中には市長の家が放火されるなど,事態はエスカレートしていきました.
パリでは比較的その被害は目立たなかったものの,事件の起こったパリ郊外やその近郊,マルセイユなどの都市では連日花火を打ち上げたり,深刻な暴動が起こるなどして深刻な被害が及んでいます.

ちょうど学年末にあたって予定されていた学校や一般のイベントのキャンセルも相次ぎました.
私の住むパリ郊外の市では夜22時から6時までの夜間外出禁止令が数日間に渡って発令されたり,トラムやバスが燃やされたために運転時間が21時までに短縮されたりと,その影響は私たち一般市民にも及びました.
暴動がエスカレートした背景には物価上昇が続き生活が逼迫する市民の反発も否定できないようです.