![]() 【写真:散歩中にすり寄ってきたロバさん】 |
3週間ほど前の話ですが,地元のローカル新聞を読んでいたら,現地在住のある一家が"保護ロバ"2頭を家族に迎え入れた,という記事がありました.
日本でもネコや犬,そして他の小動物を保護して家族に迎える人の話はよく聞きますが,ロバなんて飼っている人はもちろん,保護した人の話も聞いたことがなかったので少し驚きました.都市部に住んでいたり,動物を放牧できる土地がないとなかなか難しそうですよね…….
アイルランドでは,馬やポニーなど小動物とはいえないサイズの動物をペットとして飼っている人はそこまで珍しくなく,私の知人.友人にも何人かそういったペットを飼っていた人がいます.
「子どもの時,ペットの馬に乗って毎日散歩へ行ってたわ!」なんて話を友人たちから聞くと,アイルランドはなんかスゴイなあ,スケールが大きいなと感心したものです(笑).
さて本題の保護ロバの話ですが,記事によれば里親になったデービッドさん一家は,アイルランド南部コーク州にある,ロバ専門の保護施設を訪ねたことが何度かあり,そこで出会ったロバたちのあまりの愛らしさに一目ぼれ.そこで家族に迎えるロバ2頭を決めたのだとか.
たしかにロバはとても可愛いと私自身も思います.日本に住んでいた頃は,動物園のような施設で遠くからロバを見たことがある程度でした.ところがアイルランドに越してきて,田舎道を歩いていると牧場で草を食むロバたちが当たり前の存在に(笑).
それまでは「ロバってちょっとコワい,噛まれたらどうしよう」といったネガティブイメージを持っていましたが,人の姿を見かけるとすり寄って来るこの子たちの姿を見るうち「ロバって実は人懐っこいんだなあ」と思うようになりました.
ロバは一見おとなしく忍耐強いこともあって,愚かで頑固な動物と誤解されることも多々あります.昔はアイルランドでも労働力として使われていたロバですが,今の時代はさすがにそれもなく,ペットとして飼われることがほとんど.そして悲しいかな,虐待を受けてしまうことも多いのだそうです.
デービッドさんが訪れたそのコーク州のロバ保護施設では,そんなロバたちが1700頭(!)も保護されているということで再びびっくり.そうなると確かに数頭ウチに連れて帰ってあげたい気になりますが,文頭に書いたように,住まわせる土地やロバの知識はもちろん,経済的にも余裕がないと難しい.
私にできそうなのは寄付里親ぐらいかな.里親として,自分の選んだ保護ロバさんに年間25ユーロを支援してあげる,という方法もあるよう.そうすると,保護施設から里親になっているロバに関するアップデートが定期的に届くそうですよ!
●コーク州のロバ保護施設/The Donkey Sanctuary●
.営業時間:金曜日〜月曜日 午前9時〜午後4時(冬期)
.住所: Liscarroll, Mallow, Co Cork, Ireland P51 PH29
.メール: https://www.thedonkeysanctuary.ie/contact-us
.電話: +353 (0) 22 48398
.ウェブサイト: https://www.thedonkeysanctuary.ie/