![]() 【写真:カモメの目つきが既にコワい! (画像はイメージ)】 |
夏休みの間,実家へ帰っていたアイルランド人の知人の話です.
知人はサマーホリデー中,数年ぶりにリムリック州(Limerick)の実家を訪れ,滞在していました.
ある日,自分の家族と一緒に近くのビーチへ遊びに行き,そこで持参したサンドイッチを食べようと準備していたら,一羽のカモメが急降下してきて,さっとサンドイッチをくわえて去って行ったらしい(!).
一瞬の出来事で,知人も家族も呆気にとられるしかなかったそうですが,とりあえず小さな息子さんが二人いるので,危害を何も加えられなくて良かった,と前向きに考えながら帰ってきたそう.
海に囲まれたアイルランドですので,ビーチに行けば当たり前のようにいるカモメたち.
特に海の近くに住んでいれば,朝カモメの鳴く声で目が覚めることもあり,毎日がリゾート地気分にもなれるのですが(笑),ビーチでピクニックをしていたり,海を見ながら軽食をとろうとした時にカモメたちにランチを奪われると,かなり腹が立つと思います(苦笑).
![]() 【写真:アイルランドの美しいビーチで ランチタイムをする時は,注意!】 |
今のところ,まだカモメに自分のごはんを盗まれたことはありませんが,他人がその憂き目に遭っている瞬間を目撃したことはあります.
その時コークのビーチをぶらぶら歩いていたのですが,ちょうどその時ビーチでランチを食べようとしていた若いカップルから,一羽のカモメがパンのようなものを奪って飛んで行ったのでした.
やはりあっという間のことで,ああなったらどうしようもないのだな,あのカップル運が悪かったな,と気の毒に思ったのを覚えています.
こういったカモメの悪しき行動から,カモメが嫌いという人も少なくありませんが,もともとカモメや一部の鳥(カツオドリなど)はこういう習性を持っているのだとか.つまり,他の動物(人間含む)が既に確保している食べ物を強奪する習性です.
トンデモナイ習性を持ってくれたものですが,カモメにすれば死活問題,必死で目にする食べ物をゲットしたい,という一心なのかも.
とはいえこちらとて,空腹時に大事なランチを横取りされてはたまりません.
そこで何年か前,カモメに関するこんなテストが行われたことがあります.
それは,人の目前に食べ物がある場合,人に見られている時とそうでない時では,カモメが食べ物を盗む時間に差はあるのか否か,です.
傍若無人に人から食べ物をくすねるイメージが強いカモメですが,なんでもカモメは,人にじっと見られることに対し,かなりの警戒心を持つ鳥.そこから上記のような実験がされたわけですが,果たして人にじっと見られていると,食べ物を盗るまでの時間が長くかかり,人がよそ見をしているとさっと盗って行く傾向があったそうです.
ということで,もしあなたがビーチなどの屋外で食事をする際,周りにカモメたちがいたら,死角を作らず,カモメを目で威嚇(?)しながらランチを楽しみましょう!
――まあ,終始気持ちが落ち着かず,リラックスしてランチができなくなる気もしますが(苦笑).