アイリッシュパブ論争 ― ナゼ食事を提供しない"ウェットパブ"だけ営業禁止? <br>The controversy surrounding why Ireland's 'wet' pubs won't open in December | ワーキングホリデー通信
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アイリッシュパブ論争 ― ナゼ食事を提供しない"ウェットパブ"だけ営業禁止?
The controversy surrounding why Ireland's 'wet' pubs won't open in December


【写真:ロックダウン中は,数ある
飲食店が再び営業停止の憂き目に. 】

ヨーロッパでいち早く,新型コロナ第2波に対応して,2回目のロックダウンをしていたアイルランド.
ロックダウンが無事12月1日でとりあえずは終了し,規制レベルも『Level3』になりました.12月18日までは,自分の在住州を超えることはまだできませんが,不要不急の店舗が営業再開したり,美容院や映画館,ミュージアム,ギャラリーなども再びオープンしたので,ほっとしている人も多いのではないかと思います.

私の友人は不要不急のショップに勤めているので,ロックダウンになるたび仕事ができず,今はとても嬉しそうに通勤しています.



【写真:レベル3の現在,ガストロパブ
(食事を提供するパブ)は営業再開. 】

12月4日からは,カフェやレストラン,ガストロパブ(食事を提供するパブ)も営業再開.1つのテーブルには,最大6人までという制限付きですが,飲食業も経済的打撃を受けまくっているので,気の毒です.

もっと気の毒なのは,いわゆる『ウェットパブ(Wet pubs)』でしょう.
今回2度目のロックダウンが明けた今も,食事を提供しないウェットパブは,営業停止のままなのです.営業の許可が出ているパブは,店内に自分たちのキッチンがあり,食事を提供できるパブ.ダブリンに限れば,250店あるウェットパブが,今年の3月からずっと閉店したまま,という状態を強いられているのだそう.
全国的に見ても,ウェットパブがすべてのパブの半分以上を占めている,ということで,この状況に堪忍袋の緒が切れたオーナーたちが,デモなどを行い始めています.



それにしても,なぜ自分のところで作った食事を提供できないパブは,営業再開できないのでしょうか.これに対して,政府からはっきりした理由が言及されていない,納得する理由が発表されていないように思います.
食事しながらお酒を飲むのと,お酒オンリーだと,感染比率に差があるとは思えないですし――.

おそらく,多くのウェットパブは,どちらかというとこじんまりとしていて,小さなパブが多いので(そこがアイルランドらしい,趣深いパブたちなのですが),狭い店内に感染予防のガイドラインである,テーブルのセッティングや,ソーシャルディスタンスをとることが,困難である店舗が多いからでしょう.


クリスマスの間に,また人の往来が盛んになり,密になりやすい状況が生まれそうなのが少々不安ですが,ワクチンも来年初めには,アイルランドでも始まる,なんて話も耳にするので,どうにか持ちこたえて,来年こそは完全終息してくれますように!……とFather Christmas (サンタクロース)にお願いしたいです(苦笑).



2020/12/08(火) Uisce
No.6671 (アイルランド)

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