![]() 【写真:約40種類のアイテムが詰まった, ベビーボックス】 |
今回は,スコットランドのユニークなスキーム,「ベビーボックス(Baby Box)」について紹介したいと思います.このスキームは,フィンランドの「アユティユスパッカウス(マタニティパック)」にヒントを得て,スコットランド政府が導入したもの.
スコットランドでは,2017年夏から生まれた赤ちゃん全員にベビーボックスを配布されています.両親の出産準備を手助けすること,赤ちゃんに安全で快適な寝床を提供すること,すべての赤ちゃんがベストな状態で人生をスタートできるようにすること,が主な目的です.
ベビーボックスの中には肌着,おむつ,プレイマット,デジタル体温計,絵本など,産まれたその日から生後6か月までに必要なアイテムが入っています.100〜150ポンド相当のベビーグッズが入っているそうですが,これが無料でもらえるなんて太っ腹ですよね.
![]() 【写真:箱はベビーベッドとして使う】 |
このスキームが始まって以来,妊婦検診を受ける女性の割合が大幅に増え,新生児の死亡率が減ったことなども注目され,メディアなどで取り上げられています.
ベビーボックスの箱そのものはベビーベッドになり,その中に赤ちゃんを寝かせることで,SIDS(乳幼児突然死症候群)に繋がると言われる添い寝をする家庭が減ったそうです.ベビーボックスの箱は段ボールで出来ているため,ベビーベッドとして使わなくなった後は,おもちゃ箱などにも再利用できます.
ベビーボックスを希望する場合には,妊娠20〜24週の間に助産師さんによる検診を受ける必要があります.所定のフォームに記入すると,妊娠32〜36週頃に自宅に送られてくるシステムになっています.男女兼用とのことなので,性別が分からなくてもokなのが嬉しいですね!
<関連サイト>
https://www.parentclub.scot/baby-box
<写真>
The Sun紙より