![]() 【写真: 「立礼(りゅうれい)式」と呼ぶ 椅子に座ったお茶席】 |
2月だというのに日中はコートが必要のないくらい暖かい毎日が続いているパリです.温暖化の影響でしょうか,過ごしやすい気候は嬉しいものの,異常な冬の暖かさに戸惑いを覚えます.
さて,去年から今年初めにかけて日仏160周年を記念してパリを中心にお能,狂言,生花,映画,舞台などが繰り広げられました.数多くの日本文化に触れる機会を授かり,すっかり触発されて私も茶道を始めることにしました.
![]() 【写真:器をみるのも楽しみの一つ.】 |
最近ではフランス人にもすっかり浸透した« Matcha » の言葉.
フランスにも徐々に浸透している日本茶や抹茶ラテなどのドリンクを扱うカフェも少しずつ増え,抹茶スイーツと共にフランス人には好評です.日本からのお土産にすっかり定番となり喜ばれる抹茶のお菓子(キットカット)など,その認知度が広がっているのを日常の会話からも感じられます.

パリには裏千家を教えていらっしゃるフランス人の先生もいらっしゃいます.みなさん熱心に学んでいらっしゃいます.最近では正座が苦手な方には嬉しい 「立礼(りゅうれい)式」と呼ぶ椅子に座ったお茶席も一般的に見受けられるようになりました.
特に畳や正座の文化のないフランスなどの国ではこちらをよく見かけます.私はあえて畳に座って学ぶ方を選択しました.約1時間,作法を学ぶ時間はあっという間に過ぎます.喧騒を忘れて一つ一つの動作に集中していると禅の境地になります.
それにしても奥の深い茶道,これからも世界中で受け継がれ,愛されていくことでしょう.