カナダでマリファナ(大麻)が合法化 〜 カナダワーキングホリデー | ワーキングホリデー通信
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カナダでマリファナ(大麻)が合法化 〜 カナダワーキングホリデー

8月いっぱいは日本に里帰りをしていた私.今年の日本の猛暑には本当に参りました.先週カナダに戻って来たのですが,その時の気温はなんと20℃ほど.10時間前までいた日本から体感気温が一気に10度以上下がり,空港外では震えてしまいました.すっかり気温が下がったカナダですが「季節外れの夏日和/インディアン.サマー」はやって来るのでしょうか?

さて,今回は来月10月17日からカナダで合法化される『マリファナ(大麻)』についてお話したいと思います.カナダでは2018年9月現在,マリファナは一応「違法(薬用マリファナを除く)」ではありますが,所持.吸っているからといって警察に逮捕される事はほぼありません.


人が集まるイベントやコンサートでも"スカンクが放屁したような"マリファナの匂いがプンプン臭いますし,マリファナの煙もそこらかしこから昇っています.すれ違う,窓を開けた車の中からマリファナの臭いが漂ってくる事もしばしば.実はマリファナ好きなカナダ人は少なくなく(カナダの喫煙者は大概セットでマリファナも吸うので),マリファナはカナダ人喫煙者の生活に根ざしているといっても過言ではないのです.喫煙者と同じ数だけマリファナ愛好家もいて,警察もいちいち摘発していられない,というのが現状ですね.


「大麻は違法薬物」が常識として育った日本人の私としては,今回トルドー政権が打ち立てた『マリファナ合法化』は衝撃的でした.マリファナ(国全体での)合法化はG7ではカナダが初.南米ウルグアイに続いて2例目です.北米ではアメリカのコロラド州.カリフォルニア州等9州に続いて10例目.トルドー首相は選挙の際に「マリファナ合法化」を公約に挙げており,彼が首相に就任した時に「この公約が実現しなければいい」と思ったのを覚えています.ですが,残念な事に実現してしまいました.私はタバコとマリファナの臭いが大嫌い.正直,喫煙者に対して(タバコのポイ捨てなどネガティブな印象といった)偏見もあります.その喫煙者たちが,悪臭を放つマリファナを更に堂々と吸えるようになるなんて,考えただけでも嫌です.「こんな国で我が子達は育っていくのか」と思うと,子供たちに申し訳なく思います.


マリファナ解禁の理由は「犯罪組織による違法金額による密売をなくし,若者の乱用も阻止するため」としていますが,解禁年齢を当初予定されていた25歳から18歳へと変更し,私を含む多くのマリファナ合法化反対者の不安を募らせています.最初に国全体で合法化したウルグアイでは未だに闇取引の勢いは衰えず,コロラド州に関してはマリファナ合法化以降,犯罪率が上昇しています.その他の合法化を検討している国々は合法化以降のカナダの状況をモニターし,その結果によって自国でのマリファナ合法化を検討する旨の発言をしています.ちなみに,カナダがマリファナを合法化したからと言って,カナダ在住の日本人も自由にマリファナを吸えるようになるわけではありません.日本国籍を持っている以上,日本が指定する違法薬物に関する法律は海外でも適用され,日本国籍を持つ者が日本で違法薬物指定されているマリファナを所持.喫煙すると罰せられる事になります.

この馬鹿げたマリファナ合法化の法律が,出来るだけ早く撤廃される事を望むばかりです.



2018/09/04(火) Saori
No.6393 (カナダ)

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