![]() 【写真:実際に購入もできます.】 |
ドレスデン近郊の町 「マイセン」は言わずと知れた高級陶磁器メーカーですが,その歴史は300年以上も前に遡ります.
ドレスデンから電車で30分ほど,Haus Meissen(マイセン ハウス)には,その歴史を紐解くや豪華絢爛な陶磁器の展示,ショップ,また職人の方の色付作業などを間近で見られるデモンストレーションなど,工夫を凝らした観光地の一つとして楽しめる内容になっています.
マイセンといえば,青い絵柄のイメージが強かったのですが,中を訪れてみて,美しいその展示品の数々は目をみはるものばかりで,思わず見とれてしまいました.
![]() 【写真:美しいタイル絵の数々】 |
17世紀,ヨーロッパでは中国の磁器や日本の伊万里焼などが盛んにもてはやされていた中,純白で薄く,硬く艶やかな硬質磁器はヨーロッパでは未だにつくりだすことのできないもので,皆製法を探っていました.
ドイツのザクセン選帝侯アウグスト強王は東洋磁器の屈指の蒐集家であり,アウグスト軍に属する兵士600人とプロイセンの王が所有していた中国の壷151個を交換したという逸話も伝わっています.
錬金術師ヨハン.フリードリッヒ.ベトガーは1708年,ようやく磁器に近いものを作り上げ,1709年には白磁製法を解明,1710年,ついにヨーロッパ初の硬質磁器窯「マイセン」が誕生しました.(マイセンHPより)
![]() 【写真:マイセン陶器でできたパイプオルガン】 |
日本の焼き物の良さもさることながら,それを参考に新しく生み出されたマイセンの陶磁器の華やかさは,今でも私たちを魅了します.
中でも印象的だったのは,マイセンの陶器でできた写真のパイプオルガン.
残念ながら音を聴くことは出来ませんでしたが,その貴重なパイプを通し,どのような音が響き渡るのか,興味津々です.

歴史を垣間見ると同時に,素晴らしい作品の数々に触れ,心が洗われる時間でした.
ドレスデンにお越しの際は,マイセンにも足を運ばれるとその良さを更に実感できると思います.