
パリでメトロやバスを利用する際に,保育園や小学校の生徒たちが先生たちに引率されて公共の交通機関を利用する光景を目にすることがあります.子供たちが課外授業でミュージアムなどを訪れる際に交通機関を利用するのですが,移動中は写真のように市から貸与される蛍光色のベストを必ず着用しています.
引率する先生たちは,移動中に生徒たちがちゃんとお行儀よくしているように,他の乗客の邪魔にならないように,椅子を独占しないように,など,目を配っているのが印象的です.先生たちが子供たちの安全確保に徹するのとは対照的に,課外授業でソワソワ,ワクワクするわんぱくな子供たちを目にするのは微笑ましいです.メトロやバスを降りる際は,人数確認に余念がありません.少人数の移動でも引率の先生は日本と比べてより多い印象を受けます.
昨今のテロで決して安全とは言えないパリで,子供たちの安全を確保するのは親や学校関係者にとっても最重要課題です.テロ以降,子供の通学に保険を掛ける親も増えたと聞きます.日本のように小学校から一人で登下校するということは,パリではまずありません.親やシッターが送り迎えをします.
共働きの多いパリでは毎日の送り迎えが負担になる家庭も多く,近所の親と協力し合って交代で迎えに行くなどの工夫がなされています.