![]() 【写真:近所のデリでテイクアウトのピクニック】 |
日本では桜の満開の季節にお花見が盛んに行われると思いますが,イギリスでは暖かくなるとピクニックをする習慣があります.ピクニックと聞くと,ちょっと子どもっぽく聞こえるかもしれませんが,こちらでは,もちろん子どもから,年配の方までピクニックを楽しむことができるんです.
遠足ついでに,ゴザを敷いて手作りのお弁当を食べて…,というピクニックはもちろんですが,イギリスでは,むしろシャンパン片手にお天気を楽しむ「大人のピクニック」が盛んです.
日本でも人気のある紅茶専門店「フォートナム&メイスン」や大型スーパーの「マークス&スペンサー」がオリジナルのピクニックバスケットを販売しています.ピクニックバスケットには,紙皿ではなく,陶器のお皿やステンレスのカテラリー,ワイングラスがセットになって入っています.運ぶとかなりの重量になりますが,(そして,ピクニック後の洗い物が気になるところですが)キレイな公園や庭園,川辺で楽しむ優雅なイギリス風ピクニックは,間違いなくピクニックのイメージを変えてくれるはずです.
ピクニックマット(ゴザ)も,日本ではジュースや食べ物をこぼして汚してしまっても,簡単に拭き取ることができる「レジャーシート」が一般的ですが,イギリスでは毛布のような布地が使われることが多いです.
なかでも一番ポッシュ(優雅)なピクニックといえば,毎年イギリス南部のお邸で開催されるオペラ祭「グラインドボーン.フェスティバル」でのガーデンピクニックが有名です.ブラックタイやフォーマルなドレスで着飾った来場者たちが,インターバルの間に,お邸のガーデンで思い思いのピクニックを楽しむのです.ドレス姿の紳士淑女たちが,お庭の芝生の上に座る姿は圧巻.みな,思い思いのピクニックバスケットを広げて,つかのまのひとときを楽しんでいます.
イギリスはお天気の変動が激しく,1年を通して寒い日も多いので,天気がよくなるだけで,イギリス人は「ピクニック」という一大イベントを楽しめるのでしょう.ちょっと羨ましいですね.