
現在パリのギメ東洋美術館で行われている,「KIMONO-Au bonheur des dames (着物.オ.ボヌール.デ.ダム)」展に行ってきました.
フランス人の日本伝統文化への関心はとても高く,今回は日本屈指の着物コレクションを誇る松坂屋コレクションが初めて海外で展示されることになるというので話題です.

この展示会の中心になっているのは,日本女性が自由にお洒落を楽しむようになった江戸時代に着用されていた「小袖」.着物の発祥から今に至る歴史,階級によって異なる着物,着物の進化の過程など,日本人の私たちでさえも学ぶことの多い展示内容となっています.
来館していたフランス人たちも興味津々に,ひとつひとつ熱心に見入っていたのが印象的です.

パリ万博が開かれた際,世界に紹介された日本の織物技術はとても高く評価されたそうで,それ以来,芸術家(モネやゴッホの絵画で有名)やクチュール界でもジャポニズムのブームが起きました.展示会の後半では,コシノジュンコ,高田賢三,イヴ.サンローラン,ジャンポール.ゴルティエなどの着物からインスパイアされた素晴らしいドレスの数々が展示されていて,こちらも見応えのある内容でした.
![]() 【写真:着物からインスパイアされたドレス】 |
私たちの祖先が生み出した偉大な創作物「KIMONO」が,今もなお世界中でインスパイアを与え続けているのをファッションの首都「パリ」で目の当たりにし,あらためて着物文化を誇りに感じました.