![]() 【写真:アカデミア.カラーラ美術館】 |
7年間という長い間,改装工事のために閉館していて,一体工事はいつ終わるのだろうと思われていたベルガモのアカデミア.カラーラ美術館が,去年やっと再オープンしました.開館と同時にベルガモ市民や近隣の人たちには無料で開放され,連日長蛇の列というニュース.一度は通りかかったのですが,あまりの列の長さに諦めて帰ってきましたが...先日やっとリベンジ!を果たしました.
![]() 【写真:ヴェネツィア派 ベッリーニの聖母子】 |
芸術活動のパトロンで美術品収集家でもあったジャコモ.カッラーラ伯爵が18世紀の終わりに,彼の美術コレクションをベルガモ市に寄贈し美術館となりました.建物は建築家レオポルド.ポラックの弟子,シモーネ.エリアに設計がゆだねられ,現在見るような新古典主義様式の美しい建物が1810年に竣工.去年までの改装工事を経て,まるでこの前出来上がったかのような真っ白で美しい館に生まれ変わりました.
![]() 【写真:キリストが可愛い! マンテーニャの聖母子】 |
中は 肖像画を得意とした16世紀のジョヴァン.バッティスタ.モローニや静物画のバスケニス,18世紀のフラ.ガルガリオなど当地ベルガモ出身の画家をはじめ,ヴェネツィア派(ベルガモはヴェネツィア共和国に組み入れられたという歴史もあります)のベッリーニ,ティツィアーノやロレンツォ.ロットの作品も.またボッティチェッリやマンテーニャらのルネサンス期の画家たち,デューラーやクルーエなどの北方の画家など作品を収蔵しています.巨匠ラファエロの,若き頃の作品もありました!一見の価値あり,です.
![]() 【写真:ラファエロ描く 「聖セバスティアヌスの肖像」】 |
特に印象的だったのは,14世紀から19世紀に渡る,主に北イタリアの画家たちの作品を年代ごとに,テーマごとに配置した展示方法が非常に見やすかったということ.新しい空間を最大限に活かすような工夫が素晴らしいなと思いました.そして美術館自体はそれほど大きくないのですが,内容の充実度が濃くて,ゆっくりじっくり鑑賞できるようになっているのも,この美術館の魅力だと再確認しました.
ベルガモは観光するにも最適の町.この美術館のみならず,中世都市ベルガモの散策もオススメです.