![]() 【写真:八重桜が満開になった桜並木. バンクーバーにはこういった光景が沢山あります.】 |
ここ一週間以上,素晴らしい晴天が続いているカナダ西海岸地方.2月の中頃から始まった『桜の開花リレー』ですが,八重桜が満開を迎えた事でそろそろ終わりが近づいて来ました.「日本人だから」という訳ではありませんが『桜』が本当に大好きな私.八重桜が散る頃になると桜とお別れするのが名残惜しく,毎年,ほんの少しだけ八重桜からお裾分けを頂戴して「桜葉の塩漬け」を作り,一年を通して桜の香りと風味を楽しんでいます.それに加え,今年は「桜の花の塩漬け」にも初挑戦したので,今回は『カナダで楽しむ桜の恵み』についてお話をしたいと思います.
![]() 【写真:今年初挑戦した『桜花の塩漬け』. 瓶の中の塩は『桜塩』として使えます.】 |
バンクーバーには数十種類の桜の木が約4万本あるのですが,その中で「塩漬け」として主に使用するのは「八重桜」.今年も八重桜から少しだけ葉と蕾をお裾分けしてもらい,塩漬け作りを始めました.今回初めて作った『梅の花の塩漬け』は『桜の葉の塩漬け』同様,「塩」と「白梅酢」を使うだけのシンプルな物なのですが,カナダでは「白梅酢」なんて簡単に手に入りません.なので,こちらは普通のお酢に梅肉を一晩浸した物を「白梅酢」の代替品として使用.代替品といっても,立派に役割を果たしてくれるのでこれで十分です.その梅酢に塩をまぶした桜の葉と桜の花を漬ける事3日ほど.桜の葉はそのままの状態で,桜の花はそこから更に塩に漬けて保存します.この時点で,塩漬けにした葉や花からとても良い桜の香りが漂っています.
![]() 【写真:毎年作っている 『桜葉の塩漬け』】 |
出来上がった『桜の葉の塩漬け』は「桜もち」や乾燥させて粉末状にして「桜風味ケーキ」に混ぜ込んだりします.今回初めて作った『桜の花の塩漬け』は本当に色々と用途があるようで,塩味を活かして「桜ご飯」に利用したり,水で塩気を抜いてから砂糖を加えて「桜シロップ」にしたりします.この「桜シロップ」はケーキやゼリー,冷たいドリンク等,色々と活用できます.まだ一度も使っていないので,今から使うのが楽しみです.
前述した通り,バンクーバーには約4万本の桜の木が存在します.毎年思うのですが,カナダに居ながらにして日本同様に桜を楽しむ事が出来る環境にあるのはとてもラッキーだと思います.ひょっとしたら,日本に住んでいた時よりも桜を楽しんで鑑賞しているかもしれません.今咲いている八重桜が散ったら,今年の桜シーズンは終了です.桜シーズンは終わりますが,今回作った塩漬けで,一年を通して桜の香りを食卓で楽しみたいと思います.
![]() 【写真:手作りの桜葉の塩漬けで作った 『桜もち』】 |