パヴィア修道院 ひっそりと厳粛に 〜 イタリア生活 〜 | ワーキングホリデー通信
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パヴィア修道院 ひっそりと厳粛に 〜 イタリア生活 〜

【写真:パヴィア修道院のファザード.】 |
ミラノ中央駅から電車で約30分のところにパヴィアという小さな街がありますが,そこの中心から北に約8kmほど離れた田園地帯にポツンと佇む「パヴィア修道院」は世界の修道院の中でも5本の指に入ると言われていて, 今でも厳しい修行を続けている修行僧が,自給自足で 生活している僧房と教会部分から成っています.
この建築事業は,ミラノの支配者だったジャン.ガレアッツォ.ヴィスコンティの意志により,1396年に着工されました.

【写真:中の美しい回廊】 |
僧院部分がつくられたのは1400年代前半にさかのぼりますが,聖堂が完成されたのは1473年で,さらにその後そのファサードに装飾がほどこされました.
ミラノの大聖堂と同じ建築家たちが,この建設に関わったと言われ,ゴシック建築としても素晴らしいです.
しかしファザード部分は未完のままだとか...
建物内部の柱廊がとても美しく,静かで荘厳な感じです.
この柱は全部で122本!そしてこの奥に大回廊があり,そこに僧房が24室あって,日々厳しい修行をつんでいる修道僧がそこで暮らしています.
教会の中は「ラテン十字型」と呼ばれる形になっており,一部の隙もないほど色鮮やかなフレスコ画で埋められています.

【写真:柱廊も静かな雰囲気.柱の数は122本!】 |
食堂の壁には「最後の晩餐」のフレスコ画もありました.
このフレスコ画だけでも一見の価値あり!です.
そして修道僧の方たちが生産.販売している小さな売店があって,そこでハチミツや薬草のリキュールなどが買えます.
イタリアでは薬草採集,保存,調合などの学問分野があり,そして薬草専門店も数多くありますが,事の始まりはこうした修道僧たちだったとも言われ,なかなか奥が深い学問分野なのです.

【写真:最後の晩餐のフレスコ画】 |
今でも修道院として,実際に修道僧がいるので他の「観光化された」教会などとは若干違う趣きがあり,本当に静かに,ひっそりとした,という形容がピッタリでした.
市内から離れているので,交通の便が悪いのですがそれが一層厳粛な気持ちにさせてくれる場所です.
2010/04/16(金)
Maliarda
No.3290
(イタリア)
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