子供たちの権利/ドイツ 〜 ワーホリ生活 〜 | ワーキングホリデー通信
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子供たちの権利/ドイツ 〜 ワーホリ生活 〜
日本で最近社会問題となっている幼児虐待事件.
ドイツでは,子供を守る環境が日本よりも大変整えられていると思います.
財政困難と経済危機の中,ドイツ政府から各家庭に支給される子供資金も一人毎月184ユーロほどと今年からさらに20ユーロアップされました.
この資金はどこから出ているの?と不思議に思ってしまうほど,子供に対する待遇がとてもよい国ドイツ.親が失業してしまっても子供がいる家庭であれば,失業期間の援助資金はアップ申請できるし,博物館,美術館の入場料だって割引してもらえるという仕組みなのです.
子供が生まれてから3ヶ月後くらいにJugendamt(児童課)からアドバイザーが訪問してきて,保護者と話をする時間をつくります.部屋などをこと細かくチェックするわけでもないのですが,おうちの様子や保護者の雰囲気,また虐待されている様子がないか,などをみていくのだと思います.
また,児童課が援助している赤ちゃんやママグループの紹介や保育所の一覧表,困ったことがあったらいつでもアドバイザーにすぐに連絡できるように電話番号の案内などを置いていってくれます.
ドイツでは近所に住む子供が虐待されている様子を見たり,聞いたりした場合に警察に通報すると,警官がすぐに飛んで来ます.実際に我が家でも大変神経質な隣人が子供のあまりの騒がしさに警察に通報し,クリスマスの日の夜にうちのドアに6人の警察官が並んだことなんかもあります.
虐待されている子供がいる可能性があると通報があり,と警官たち.
とんでもない!と私たち.でも虐待された痕などがないか,子供の体を見たり,子供に質問したりもしていました.
私たちとしては誤解されて大変迷惑でしたが,この警察と連結したシステムは児童虐待の早期発見,子供を守るためにはにはとても良いと思いました.それでもここ数年の間に,悲しいことに子供に対する虐待の早期発見が出来なかったケースも少なくはありませんでした.
しかし,日本では警察が調査に来たりしたら,逆に保護者の人権が損なわれるという問題にもなるのでしょうか,令状なしに警察が強制的に処分を行う権利がないため,たとえ緊急であっても児童相談所がその通報を聞いて,警察と連結して調査するということはまれのようです.
2010/03/16(火)
まっちょ
No.3241
(ドイツ)
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