さて,そんなお祭りムードを楽しんだ後もついスクリーンへ足が向かってしまう私.この日は,ポンピドゥー.センターのシネマへ.今,「Singapore, Malaysia: the cinéma!」と題して,めったに見る機会のないこの東南アジアの国の作品を上映中なのです.見たのは,シンガポールの若手監督ロイストン.タンの「881(パパイヤ)」.今日の気分にぴったりな歌と踊りが満載の楽しい映画でした.この企画は3月1日までですが,11日からは北野武特集がはじまります.画家としての彼の個展がカルティエ財団現代美術館で開催されるのに合わせて,ポンピドゥーでも北野武レトロスペクティヴが行われます.
【写真:これは龍でなく獅子舞かな? ベルヴィルにて】
最近よく行くのは,パリ日本文化会館(Maison de la culture du Japon à Paris)でやっている東映作品の特集.その名もずばり「La Tôei」.時代劇,ヤクザ映画などをフランス語字幕(または英語字幕)つきで上映しています.映画そのものだけでなく,フランス人がどういう反応するかを見るのも面白いです.私が見た,深作欣二監督の「豚と狼と人間」では,日本人以上にフランス人の観客が多く,上映後は短いながらも拍手が起こっていましたし,「極道の妻たち」も大いに盛り上がってました.この企画は,3月20日まで.
【写真:フォーラム・デ・ジマージュと ポンピドゥーの上映カタログ】
パリでは新作だけでなく,こういったテーマに沿った企画上映.監督特集もよくやっています.ほかにも,ベルシーにあるシネマテーク.フランセーズCinémathèque françaiseやフォーラム.レ.アール内のフォーラム.デ.ジマージュForum des imagesでも本当にたくさんの作品を見ることができます.映画が好きな方,ぜひ行ってみてください.