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パスクワ(復活祭)について

パスクワ(復活祭)について
カラヴァッジョの「エマオの晩餐」。

 今年は日伊国交樹立から150年ということで、イタリア関連のイベントや展覧会が開催されています。特にカラヴァッジョ展なんかはかなり見どころの多い展覧会だと思います。お時間がある方は是非ご覧になってみてください。
そのカラヴァッジョ展に「エマオの晩餐」というキリストの復活を主題にした絵があります。キリストの弟子の2人がエマオ近くを語りながら歩いていました。復活したキリストはその1人のクレオパに近づき、語りながら歩き続けます。そして弟子たちはそれがキリストだとは気づかずにその晩の食事に招待し、食卓でパンを分け祝福する姿からイエス・キリストであることに気付く、という場面を表現したものです。この復活祭の時期にこの絵を思い出すイタリア人も多い事でしょう。このキリストの復活をお祝いするのをイタリア語でパスクワと言います。このパスクワという言葉は、ラテン語のPASCHA/パスカが語源だとか。

パスクワ(復活祭)について
スーパーに並ぶ卵型のチョコレート。

 パスクワは毎年決まった日ではなく、春分の次の満月のすぐ後の日曜日となっていて、今年2016年は3月27日となっています。この時期はイタリアをはじめとするカトリックの国では街中で色々な飾りを目にしますが、一番目につくのは「卵」でしょう。スーパーに買い物に行くと一列全てが卵型のチョコレートで占領されているのを見ますが、これを見ると「あぁ、今年も春が来たなぁ」と思います。パスクワの一番のシンボルは「卵」といっても過言ではありません。卵は生命が生まれるものであり、キリストの復活を表現するものだと言われています。

パスクワ(復活祭)について
お店のウィンドーも復活祭装飾に。

 またもう一つ目にするのがウサギ型のチョコレート。卵型と並んで、パスクワのシンボルのひとつがウサギで、これは豊饒・繁栄を祈り、子どもをたくさん産むウサギがとても大切にされていることから来ているようですね。卵にしても、ウサギにしても、生命の大切さ、春の豊穣など、そうした意味とキリストの復活などが結びついた感じがすごくします。

パスクワ(復活祭)について
ウサギも復活祭の大切なシンボル。

 この他、イタリアではコロンバといって鳩の形をしたお菓子を食べます。この鳩も聖霊の象徴であったらしく、このパスクワに頂くようになったのでしょうね。この時期にイタリアにいらっしゃる方はこの時期にしか食べられないコロンバも一度お試しくださいね。

2016年03月29日(火) written by Maliarda from (イタリア)
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