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故郷の川へ戻る鮭たち 「キャピラノ鮭孵化場」

故郷の川へ戻る鮭たち 「キャピラノ鮭孵化場」
キャピラノ川に沿って建つ「キャピラノ鮭孵化場」。
 先週の涼しくてとても過ごし易かった気温から一変し、今週は熱波に見舞われているバンクーバー地方。気温が30℃前後になり、湿気が無いため陽差しが刺すように痛いです。これでも日本の蒸し暑さに比べれば可愛いものなのかもしれませんが、なかなかキツいものがあります。まだここまで暑くなかった先日、ハイキングも兼ねて、ノース・バンクーバーにある鮭の孵化場『キャピラノ鮭孵化場(Capilano Salmon Hatchery)』に行って来ましたので、今回はそちらの紹介をしたいと思います。
故郷の川へ戻る鮭たち 「キャピラノ鮭孵化場」
施設内では、鮭の種類や生涯・施設の
役割等を模型等を使って
分かり易く説明しています。
 『キャピラノ鮭孵化場』はノース・バンクーバーの『キャピラノ川地域公園』内にある施設で、バンクーバー地域に水を供給するクリーブランド・ダムのすぐたもと、キャピラノ川沿いに位置しています。60年前まではこの地にダムは無く、毎年沢山の鮭や鱒が産卵のためにキャピラノ川に戻ってきていました。しかし、1954年に完成したクリーブランド・ダムによって、産卵地へのルートを遮断されてしまった銀鮭や鱒たちの数が大幅に激減。危機的状況に陥った事から、鮭や鱒の卵の孵化を助け、より多くの鮭や鱒を自然に放流する事を主な目的とした『キャピラノ鮭孵化場』が1971年に完成しました。孵化場と併せて、鮭の生態等を紹介している博物館も兼ねており、学生たちを中心に毎年40万人ほどの観光客が見学にやってくるそうです。
故郷の川へ戻る鮭たち 「キャピラノ鮭孵化場」
産卵場へと続く最後の難関
「魚道」を遡る銀鮭たち。頑張れ!
 施設内は鮭の模型や写真を多用して鮭の生態・一生を分かり易く説明しています。何より嬉しいのは、カナダの公用語である英語・フランス語に加えて、日本語での説明文が添えられている事。最初は世界中で日本人観光客が激増した“バブル時代の賜物”かと思ったのですが、実際はこの孵化場と北海道にある『標津サーモン科学館』が姉妹提携をしており、その関係で日本語表記が添えられているとの事でした。日本語表記のお陰で細部まで説明を理解する事ができ、この場所を倍楽しめたような気がします。
故郷の川へ戻る鮭たち 「キャピラノ鮭孵化場」
「魚道」を通過し、
産卵場へと続く銀鮭たち。
 施設とキャピラノ川を繋ぐ部分には鮭や鱒を施設内に誘導する為の『魚道』があり、側面がガラス張りになっているので、鮭が逆流をジャンプしながら遡っていく様子を目の前で見る事ができます。その姿に感心すると同時に「これも全て卵を産むため・・・」と思うと、彼らがとても健気に思えて来て「頑張れ!あと少し!」と思わず声を掛けてしまった私なのでした。
 キャピラノ鮭孵化場はバンクーバーの観光地として余りにも有名な『キャピラノ吊り橋』のすぐ近くにあります。入場料は無料ですので、吊り橋までお越しの際は、是非立ち寄ってみてください。



●Capilano Salmon Hatchery●

http://vancouversnorthshore.com/what-to-do-outdoors/attractions/capilano-salmon-hatchery/
2014年07月29日(火) written by Saori from (カナダ)
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