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夏時間から冬時間へ

 カナダは先週日曜日午前2時を以って夏時間が終了し、冬時間になりました。これで日本との時差はこれまでの「−16時間」から「−17時間」となります。今回はカナダの「季節ごとの時間変更」についてお話したいと思います。

 ヨーロッパ圏では「夏時間」の事をそのまま「サマータイム」と呼ぶそうですが、こちら北米では「Daylight Saving Time」と呼びます。夏時間導入の利点は「日照時間が増える事で省エネに効果あり」「午後の余暇時間が増える事で経済が活性化する」「交通事故・犯罪発生率が低下する」という点が挙げられます。ただ私が住むブリティッシュ・コロンビア州においては『夏時間に変更後の最初の月曜日は、通常の月曜日より交通事故が23%増加する』という調査結果が出ているそうです。そしてその他諸々の弊害も国によってある事はあるようですが、カナダに関しては“夏時間導入は有効”とみられているようです。

 まず、夏冬の時刻の変更方法ですが、こちらでは "Spring forward, Fall back" と言って「冬時間→夏時間」の場合は時計を一時間先送りし、「夏時間→冬時間」には時計を一時間戻してセットします。夏時間から冬時間に変わる際は「長くて暗い冬がやって来た・・・」と憂鬱になるのですが、この日だけは睡眠時間が一時間多くなるのが嬉しい点。毎年夜中の2時に時刻が変更となるのですが、大抵の人は眠る前に家中の時計を変更してからベッドに入る人が多いようです(私もそちら派)。そうしないと、もし朝うっかり時刻の変更を忘れてしまったら、その日の友人との待ち合わせや仕事に支障を引き起こしてしまいます。冬時間の場合は待ち合わせ場所、もしくは職場に1時間早く到着する事になるだけなので問題ありませんが、問題は夏時間への変更時です。時刻の変更をし忘れると、待ち合わせや職場に1時間も大遅刻する事になってしまいます。時刻変更に関する失敗談は夏時間を導入している国に住む大抵の人々が持っているようです。

 夏時間終了後に、よく耳にするようになる言葉があります。それは「SAD(Seasonal Affective Disorder)」という言葉で、日本語にすると「季節性感情障害」となります。これは俗に「冬季うつ病」とも呼ばれ、冬時間によって日照時間中の活動時間が少なくなる事から起こると言われています。特にブリティッシュ・コロンビア州は秋冬は雨季となる為、全く太陽を拝めない日が何週間〜数ヶ月も続く事があり、このSAD発症に追い討ちをかけているようです。対処法としては薬剤療法もありますが、それを使用しなくて済む高照度療法が薦められるケースが多く、太陽光に似た光を発する電球・蛍光灯を家に設置するだけで症状が緩和されるそう。これらはスーパー、ホームセンターで気軽に購入することが出来ます。

 冬時間に変更になったことで「午後5時前にはほぼ日没」となったカナダ西海岸地方。「“秋の夜長”とは、まさしくこの事」と実感しつつ、長くなった夜を自分なりに楽しめたらいいな、と思っています。


2012年11月06日(火) written by Saori from (カナダ)
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